戦争・外交・歴史
「台湾有事と日本の危機」(峯村健司著PHP新書)のつづきです。 中国側が台湾周辺の「臨検」を海軍力で行えば、国際法上の軍事行動とみなされる。 そこで中国は国内法で南・東シナ海の管轄権を主張、自国の「領海」における「法執行」とする名目のため海事局…
「台湾有事と日本の危機」(峯村健司著PHP新書)のつづきです。 峯村氏が紹介した中国の劉明福氏の本は、新しく知る内容も多く参考になった。 adayasu.hatenablog.com 峯村氏は、これまでに読んだ軍拡本よりも中国研究が進んだ内容に思えた。 その分析から中…
整理していたら、「自衛隊誕生秘話」(別冊歴史読本)なる雑誌がでてきて、パラパラ読んでいる。2003年5月発行なので11年前。 誰が陸上自衛隊の前身である警察予備隊を作ったのか? ご存じのように連合軍総司令官のマッカーサー。19950年7月のこと、合わせ…
「対米従属の謎」(平凡新書)のつづきです。 松竹氏の結論は、最後のあとがきにまとめてある。 歴代自民党の「日本型核抑止力政策」が対米従属の根底にあるとし、鳩山政権は普天間問題で挫折し、民主党(民進党)も抑止力の転換ができなかった。 で、共産党…
部分社会論のつづきです。 小・中学生の場合、住んでいる校区によって行く学校が決まってしまします。 基本、生徒も保護者も学校は選べません。 選べないのに、制服があれば制服を着なければなりません。私服でいい場合は強制は発生しない。これは不当な強制…
20日夜、対潜哨戒ヘリ2機が夜間の訓練中に接触事故を起こしたらしく墜落、1人死亡7人不明となっている。 昨年も八師団長ら乗ったヘリ、米空軍オスプレイが墜落するなど、事故が多発している。多くは原因も不明のまま、また説明も極めて不十分なまま、飛行…
映画オッペンハイマーを観てきた。 アカデミーを受賞したとかだが、良くわからない内容だった。 原爆の構造や製造過程などは、だいたい知っているのでわかったが、音がうるさすぎて、効果音もきつくて。 赤狩り問題がこれほどとは思わなかった。 核軍拡競争…
「アメリカは日本を守らない」--米軍最強という幻想--のつづき、最後です。 北村氏は第二次大戦後の島しょ攻防戦を表にまとめておられる。 多くは、島しょぼ防衛側が失敗し、攻撃側が成功している。 日本も、大戦初期の島しょ攻撃時には成功し、防衛側が失敗…
「アメリカは日本を守らない」--米軍最強という幻想--のつづきです。 北村氏は、日本の防衛戦略を、米軍従属から、「重武装永世中立国」へと移行することを主張する。 そのため、海洋国家防衛原則を適用し、自国の領域と自国の海上交易の保護のため、それに…
「アメリカは日本を守らない」--米軍最強という幻想--のつづきです。 永世中立国となるには、自国を守るための防衛力が必要な事はスイスなどの例から分かっていた。 しかし周辺の紛争国に、領土・領海を一切使用させるべきでなく、それを拒絶するための防衛…
「アメリカは日本を守らない」--米軍最強という幻想--のつづきです。 第2章「日米同盟離脱と重武装永世中立主義」---著者の北村氏は、200近くある国で永世中立国は、少ないのか多いのか?19ヵ国(2024)とする。中立国も苦労が多い‥‥。 中立が踏みにじられた…
映画『戦雲(いくさふむ)』(三上智恵監督)を電器館で観てきました。 事態を知る上でもぜひ観てほしいと思います。 この映画はスピンオフDVDの上映会をやったことがあります。 その版に比べ、三上監督がいろいろ思考錯誤したうえで、今回の作品で、自衛隊…
青木理さんへのインタビュー記事で「赤旗」日曜版4/7付です。 一般市民もどこでどう?犯罪に巻き込まれるか、仕立てあげられるかわからない。 プライバシーが調べられる恐ろしい法律ができようとしている。 犯罪、病歴、借金などの経済状態、家族や友人・知…
今日の「赤旗」14面です。 NHKで「下山事件」、ドラマ編とドキュメンタリー編で2回放送された。 私も観たけどたいへん見ごたえがあった。 碓井広義さんが解説しているが、驚きは、主任検事だった布施健が残した極秘資料を入手し、分析し、取材をしたこと…
映画『戦雲(いくさふむ)』(三上智恵監督)が電機館で上映されます。 大事なので見に行こうと思います。 日本が進んでいる事態を知るために、先島諸島の事実を知るべきです。 見た人に集まってもらって感想会でも開きたいところです。 . ikusafumu.jpwww.y…
4/7日の「赤旗」日曜版です。 急な陸自のうるま市へに進出に、住民がこぞって反対、党派を超えたウネリガ広がっていいます。 住宅地に隣接していることなどもあるが、中国との戦争に備えた自衛隊の基地強化が本質だ。 当然、地位協定24条B項で米軍も自衛隊…
今日、知り合いさんらが、絵本を読みながらの「ピースカフェ」をしました。 子どもら含め22人が参加、狭い部屋はいっぱいに。 部屋は飾り付けをして、お茶にお菓子を食べながら、雰囲気も良い中で、 絵本が好きなSさんが「せかいでいちばんつよい国」と「へ…
「アメリカは日本を守らない」--米軍最強という幻想--のつづきです。 空母機動部隊は、米国にとって象徴的ともいえる打撃部隊で、様々な武力介入、戦争で相手国を打ち負かしてきた。 中国にとって屈辱的な思いをさせられ、教訓にしなければならなかったのは…
「アメリカは日本を守らない」--米軍最強という幻想--のつづきです。 チョークポイントとは、海洋国家にとって地政学的な海洋力(シー・パワー)にとって重要な海上水路、主に海峡や運河を指す。 著者は、アメリカにとって重要なチョークポイントの項目があ…
「アメリカは日本を守らない」--米軍最強という幻想--のつづきです。 日本を守らない理由について北村氏は、国益のためには「米国は本格的な戦闘に参加しない」というが大原則があると主張する。 その証拠に、ウクライナ戦争において米国は、ロシア領内深く…
「アメリカは日本を守らない」--米軍最強という幻想--のつづきです。 日本国民が対米従属に疑問を感じないのはなぜだろうか? 自民党政府や国会(共産党以外)、そして多くのメディアが日米安保下で半世紀以上も、米軍占領時も入れれば80年近くも対米従属…
「アメリカは日本を守らない」--米軍最強という幻想--(北村淳著:PHP)を読んでいる。 前回書いた「シュミレーション日本降伏」も面白かったが、今回も参考になる。 北村氏は、アメリカを拠点に軍事コンサルなどをやっているようだが、警視庁公安部出身でも…
3/31の「赤旗」日曜版です。 イスラエルのガザ虐殺がなぜ止まらないのか? 全体としてイスラエル国民が支持が根底にあるが、それはなぜ? 元イスラエル兵のダニー・ネセタイさんがインタビューに答えている。 イスラエルでは、ホロコーストについて小学1年…
今日の「赤旗」1面です。 岸田首相は、来月訪米し、バイデン大統領と会談し、在日米軍の司令部の再編に合意するらしい。 英フィナンシャル・タイムズによれば、1960年の日米安保調印後、日米同盟の最大の更新だと報じている。 「最大の更新」これが何を意味…
中国「軍事強国」への夢」の続きです。 最終章は、21世紀の人民解放軍は国土内には留まらず とある。 なるほど、これまたアメリカの真似で、それを理由に対外展開を正当化しようとする。 米国も中国も、どこの国も自国領土防衛のみに徹し、海外展開はやめ…
3月3日、西部方面隊(健軍自衛隊)の観閲式が自衛隊通りで行われ、見に行ってきた。 ミサイルから戦車まで、さまざまな兵器、車輛がうるさい音をたてて通っていった。 現在保有している12式地対艦誘導ミサイルは、日本に近づいてきた艦船を地上から攻撃で…
中国「軍事強国」への夢のつづきです。 中国が海洋進出に向おうとする動機はわかる。 西洋の列強各国が海洋進出で世界に植民地や覇権をもたらしたからだ。 中国もさまざまな侵略を、海洋から受けた苦々しい歴史を刻んでいる。 またアジアでも、海を渡って日…
9章は、科学技術の振興だ。 「科学技術こそが核心的な戦闘力であるという思想を打ち立て、重大な技術革新の自主革新を推進していく。そして技術革新型の人民解放軍を建設する」--中国共産党第19回党大会で語った習近平氏の政治報告を引用し、劉氏は科学技術…
中国「軍事強国」への夢のつづきです。 10章に富国強兵の鍵となる軍民融合というのがある。 国家競争力、社会的生産力、軍隊戦闘力の「三位一体」を進めようとするものだ。 著者の劉氏は、これが進んでいたのが米国で、それが弱かったのでソ連は敗北したと解…
今日は県弁護士会主題の憲法講演会があった。 配布された資料は「敵基地攻撃と日米一体化、防衛費倍増は国民負担に」の表題。 台湾有事をめぐり危険な道にするもうとする日本。 どちらかといえば、自衛隊よりも政治家、自民党の国防族の動きによるものが強い…