サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

中国「軍事強国」への夢⑥ 軍民融合

 中国「軍事強国」への夢のつづきです。
 10章に富国強兵の鍵となる軍民融合というのがある。
 国家競争力、社会的生産力、軍隊戦闘力の「三位一体」を進めようとするものだ。
 著者の劉氏は、これが進んでいたのが米国で、それが弱かったのでソ連は敗北したと解説。
 その要因はソ連が計画経済で市場経済でなかったため、経済成長が成長しなかったと。
 米国は軍用と民用の核心的技術の共通部分は80%に対し、中国は30%程度で遅れていて、これを改善しようというのが習近平氏。
 さらに人材育成の面でも、優秀な人材が軍隊に入れるように、著名な大学から卒業生が多く入隊してきているという。

 これらも含め、中国は米国の後追い、真似をしている。
 中国は市場経済を通じた社会主義へではなく、市場経済を通じた資本主義へのあと戻りをし、米国と張り合う強大な国家建設をすすめようとしている。
 しかしそれで、中国国民と世界の人々が自由で幸福になれるのだろうか?
 経済大国で軍事大国で戦争と武力行使ばかり続けている米国。多くの国民は本当に幸福なのだろうか?
 中国も米国を手本とし、同じ道をたどるのではないか?

 そして日本も中国と同じように、米国の真似をし、学術会議に介入し、兵器の輸出国になろうとし、技術に関連する秘密保護法を作ろうとしている。
 軍民融合ではなく、軍民転換こそ必要ではないか。
ja.wikipedia.org
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(写真ウィキ:1959年に国連に寄贈されたソ連の「剣を鋤に打ちかえる像」)