サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

地球環境・温暖化問題

NHKBS‐斎藤幸平「新人世に生きる」1/16(木) ぜひ!

NHKBSで1月16日(木)午前9:25〜午前10:25まで、斎藤幸平「人新世に生きる~」の再放送があります。 9日放送を観ましたが、たいへん良かったので、とにかくお勧めです。仕事の方は、ぜひ録画で。 あれやこれや混乱の世界情勢ですが、人類史的時代認識…

世界平均気温1.55℃上昇

世界気象機関によれば、昨年の世界の平均気温は産業革命前から1.55℃上昇したと発表した。(10年平均で1.3℃)(赤旗1.12) 10年前のパリ協定では、各国が気温上昇を1.5℃以内に抑えると合意したのに、あっさりと超えてしまった。 温室効果ガスの排出は、20…

レジリエンスの時代⑮ 代議制民主から分散ピア政治へ

レジリエンスの時代のつづきです。 著者は、代議制民主主義の政治から、分散型のピア(対等社議会)政治への移行を提案する。 これはミュニシパリズム(参加型の地域自治)と同じような事なのだろう。 フランスでは「黄色いベスト」運動。 イギリスでは「絶…

異常気象おさまらず

昨年につづき、今年も高温、異常気象が起こった。 この異常は、自然サイクルが押し上げた効果もあったようだが、温暖化による気温上昇は、止まらず続いている。 当然ながら、人類が温室効果ガス排出が削減していないからだ。 全人類的に、認識を改めないと。…

南極の難局を知れ

科学者のAI分析によれば、予想よりも気候変動は進んでいるという。下のサイトから一部引用すると、 「研究では、それぞれの地域がいつの時点で1.5度、2度、3度のしきい値を越える可能性が高いかを分析しました。その結果、2040年までに34地域が1.5度を超える…

気候危機・人新世プレゼン

部内メンバーでしたが、久しぶりに地球環境問題について小メンバーの学習会をしました。 でも、いつも暗い、希望のない話になるので、スッキリしません。 現実に即して話せば、当然そうなります。 温室効果ガスも過去最高、気温上昇も過去最高。 COP29は失敗…

レジリエンスの時代⑭ 地表の半分を自然保護区に

レジリエンスの時代のつづきです。 レジリエンスとは、逆境やストレスなどに直面した場合、それを克服し適応していく力のこと。 地球環境を回復不能なほどに破壊し続けている人類は、生態系と惑星の回復に向けて、強く行動をすべき、しかも大急ぎで。という…

COP29-うーむ‥

今週の「赤旗」日曜版です。 11月にアゼルバイジャンで行われたCOP29。95年から毎年ひらき、来年で30回も会議を開くことになる。 「1.5℃目標」が決まり、画期的だったはずのパリ協定から、事態はいっこうに改善せず、来年で10年を迎える。 温室効果…

レジリエンスの時代⑬

レジリエンスの時代のつづきです。 著者は書いている。 「人類に未来があるかどうかは、自らの生存と同胞の生き物たちの生存に対する共通の脅威に、私たちが種として結束して立ち向かえるかどうかに大きく左右される」 つまり、人類に地球を適応させるのでは…

レジリエンスの時代⑫ 奴隷状態は楽しい

レジリエンスの時代のつづきです。 第6章は、「資本主義の矛盾」となっている。 著者のテイラー主義、フォーディズムなどの考察があって、さらなるものを指摘する。 仕事のゲーム化--奴隷状態を楽しいものにする、というものだ。 仕事を遊び化して、楽しく…

レジリエンスの時代⑪ AI兵器

レジリエンスの時代のつづきです。 データとアルゴリズムによる予測。 経済活動以外で特に使われそうなのが軍事分野だ。 相手の動きを予測する。 しかも早く、正確に。 そこでAI兵器が登場する。自立型兵器も登場しそうだ。 (写真:追跡戦闘ロボット「Miloš…

レジリエンスの時代⑩ アルゴリズム統治

レジリエンスの時代のつづきです。 AIが最大の目標とするのは、データを蓄積して解析ツールを使い、未来がはっきりする前にその未来を知ること、予知能力を発揮する事のようです。 これを使って人類の未来を予測し、現状に必要な修正を加え、急いで気候危機…

レジリエンスの時代⑨ GPSパナプティコン

レジリエンスの時代のつづきです。 GPSは、とても便利で社会に定着し、不可欠なものだ。 しかし、どんなものでも、その仕組みからくるプラス・マイナスは知っておくべきだ。 著者はGPSを、現代版パナプティコン(前展望監視システム監獄)と呼び、GPSの原子…

レジリエンスの時代⑧ 遺伝子いじり

レジリエンスの時代のつづきです。 著者は、水や土壌など自然のもの、を商品化することを問題視する。それらは人間の、一部の人間のものではないのに、囲い込んで。 いま、多様な遺伝子プールさえもが商品化されている。1980年、米連邦最高裁は、遺伝子…

レジリエンスの時代⑦ 水圏

レジリエンスの時代のつづきです。 地球の水圏--海洋、湖、川、地下水、氷、霧や雲。 人類は19万年以上、水を共有資源としてきた。 1万年ほど前に農耕が始まるが、川の近くで水の争いが起きたが水資源は共有されていた。 80億人超え、なお増え続ける人…

レジリエンスの時代⑥ 岩石圏

レジリエンスの時代のつづきです。 五章は究極の強奪 --地球のさまざまな圏と遺伝子プール電磁スペクトルの商品化--とある。 地球は、水圏、岩石圏、大気圏、生物圏という主要な圏のやりとりが行われている。その中で生物圏は地底から大気圏まで19㎞のそうと…

 レジリエンスの時代⑤ ファーストファッション

レジリエンスの時代のつづきです。 現代を「人新世」と呼ぶようになっている。 実体的に言えば、「化石燃料の時代」ということだろう。 エネルギーはもちろん、無数の製品の素材となっている。 たとえば、ファーストファッション。 2020年EUでは、衣料…

 レジリエンスの時代④ 家庭外食事

レジリエンスの時代の続きです。 テーマは、効率は、果たして良いことだけなのか? 米農務省は、家庭外で(外食)で摂取する食品の1日の平均エネルギー摂取送料に占める割合について報告している。 1977年~78年には17%だったが、2011年から12年には34…

レジリエンスの時代③ シンデミック

レジリエンスの時代の続きです。 シンデミックとは、社会的・環境的要因と健康・衛生的要因が重なった危機のこと。 医療人類学者のメリル・シンガーが唱えた言葉で、複数の疾病の流行が重なり合い、正のフィードバックを起こし、負の外部性の悪循環を招くこ…

レジリエンスの時代② 土壌流失

レジリエンスの時代のつづです。 著者のジェレミー・リフキンは、人間とは何かについて新しい視差をする。 陸上、海洋含め植物のバイオマスの純一次生産量。 産業革命が始まるころ地球上には7億の人間がいた。 2000年には、60億をこえる人間が暮らしてい…

レジリエンスの時代①

ジェレミー・リフキンの「レジリエンスの時代」を読んでいる。 過去に紹介した「限界費用ゼロ」や「グローバル・グリーン・ニューディール」と違い、惑星地球の限界を見すえた新しい考察を行っている。 それは、「効率」の功罪だ。 効率というのは、得るばか…

劣化激しい米国民

トランプが再び大統領になった。米国が選んだ。 一度ならず二度までも。 脱税ほか、数々の犯罪を起こしている人物が米大統領に。 米国民の劣化は著しい。 トランプ、パリ協定から離脱するかもしれない。 気候変動は、さらに加速するだろう。 地球は、正当な…

今世紀末、最大3.1度上昇

国連環境計画が24日、現状のまま推移すれな今世紀末には産業革命から最大3.1度上昇するとの報告書を出した。 . パリ協定の1.5度以内達成は、絶望的だ。 昨年の温室効果ガスの排出量は(CO²換算)で570億トンとなり、前年より1.8%増やし過去最高…

環境問題の学習会

新婦人に秋津班に呼ばれ、久しぶりに環境問題の学習会をしました。 今日は、楽しく話せました。 ちょっと難しすぎたかもしれません。 テーマが広がりすぎ。温暖化から、人新世、運動となると、広すぎて無理もない。 今年も暑い日がつづいたので、みなさんの…

環境について考えるー学習会

新婦人の秋津班が環境問題の学習会をされるようで、講師に私がお呼ばれしています。 今年も暑い。9月になっても暑さが衰えない。 夏が長くなって秋が短くなってしまう。 私も久しぶりに話ができるので、楽しみにしています。 関心ある方、お気軽にご参加く…

オキアミ

オキアミ。 クジラや魚のエサともなっている。 釣りの「撒きえ」などに使われる。南極海で獲れるそうだ。 そのオキアミが少なくなる懸念がされている。 オキアミは海氷の下に生える藻類と食べているそうだ。 ところがその南極の海氷が減少している。 海の生…

環境と自然観光

9/16日の「赤旗」です。 ノルウェーのフィヨルド。 一度は、観光旅行で行ってみたいと思うけど、はかない夢。 ノルウェーでは、政府の外国人観光客呼び込みキャンペーンが中止に追い込まれたそうだ。 適切な対策なしに訪問者が急増すれば、「自然に過度な負荷…

オランダ-高速道路封鎖-

今日の「赤旗」です。 9月14日、オランダで環境活動らが高速道路を封鎖し、政府に化石燃料への補助金をやめるよう迫った。 オランダ政府は工業部門の企業に推計約6兆円の税優遇を受けているとのこと。 抗議封鎖を行ったのは、「エクスティンクション・レ…

プラスチック汚染

今週の「赤旗」日曜版の見開きです。 マイクロ・ナノプラスチック(MNP)汚染の特集です。 人の血液や臓器から検出されたそうで、恐ろしい限りです。 ペットボトル500ミリリットルあたり12万個のMNPが検出されたり、食品を入れたプラスチック容器…

暁新世-始新世温暖化極大

今日の「赤旗」です。 米研究グループが暁新世-始新世温暖極大期について研究を発表した。 5400、5600万年前に急速に温暖化が進み、平均気温が6℃も上昇した時期のことだ。 急激な温暖化のため、また海洋酸性化のため、主に海洋生物が大量絶滅したと…