サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

社会的で簡単で支援的で物語的で信号を~

 グレタの「気候変動と環境危機」の続きです。
 「気候危機への無関心を克服する」とのタイトルで、ペール・エスペン・ストクネスという人が書いている。
 科学者は早くから、しかも繰り返し、気候危機を警告している。しかし、世界の人々はなかなか動かない。
 なえなのか?ペールさんは考え、気候行動の心理学を学んだ。
 たどりついたのは「5つのD]→心理的防衛だそうだ。
①デスタンス・距離を置く ②ドゥーム・運命 ③ディソナンス・不協和 ⓸ディナイアル・否定 ⑤アイデンティティ・自己認識 だそうだ。
 「心理的な距離を置くことは、人間の脳が気候変動を空間的にも時間的にも、どこか抽象的で目に見えない、ゆっくりと進む遠くのできごとと思いがち」だと。なるほど。
 この問題の捉え方は、恐怖や罪悪感を引き起こすが、しばらくすると習慣化して、問題を避けるようになる‥と。
 自分たちの生活が温暖化を招く事は理解しているが、その認知的不協和は、行動を変えるよりは自己正当化しようとする。日々その現実に気づく事よりも、不都合な真実は聞かなかったかのようにし、暮らし続けようとする。これが気候危機の警告から行動を移すことが難しい理由とされるようだ。
 逆に、脳にやさしいコミュニケーション、気候危機に
①社会的で ②簡単で ③支援的で ④物語的で ⑤信号を 含めることで親近感や切迫感を持たせることができるという。

 「終わりのない運命を思い描くよりも、自分たちがどこに向かいたいか、もっとよく、もっと鮮明な物語を展開させる」。
 また、よりよい方向に向かっている事柄の事実を、フィードバックさせ前向きに駆動させる‥‥。
「誰も危機を真剣に扱っていない」
「何も起こっていない」
と愚痴をこぼしがちな私なのだが、それではシステム・チェンジに役にたたない---いわれているようだ。
 うー~ ため息をつく。

子どもに接するようにか‥‥