現代マルクス主義を考える
今日の「朝日」です。たいへん良い議論企画ですね。 . グリーン・ニューディール(GN)で環境対策と経済成長をめざす。世界の流れです。 しかし、「それでは脱炭素は間に合わない」と「脱成長」を主張する斎藤幸平氏。 「脱成長をいう前に、やるべきことがあ…
新聞広告に出ていた「人新世と唯物史観」。著者は友寄英隆氏(本の泉社)。 広告紹介には、「人類の活動が地球環境を壊す新たな地質年代として提起された『人新世』をめぐり、生産力の発展にストップをかけるべきという議論は、唯物史観と相いれないと批判」…
世界フェアトレードデー2022熊本の主催で、文化人類学者・辻信一さんの講演会があり、夕方から行ってきました。 辻さんと言えば10年前に、翻訳された「懐かしい未来」を読んで持続可能な社会について思いをめぐらしたものだ。 来るべき未来、つくるべき未来…
www.asahi.com . 上記、「朝日」(5/14)の記事は、とてもおもしろかった。引用し紹介する。 最初に、セブン&アイの話が出てくる。 成長著しく、全国に2万1000の店があり、グループ全体の電力消費は日本全体の0.5%を占め、CO2排出の95%が電力由来だそうだ。…
「2084年報告書」 地球温暖化の口述記録(ジェームズ・ローレンス・パウエル著-国書刊行会)を読んています。 これは、おもしろい構成になっていいます。 今から62年後、私の孫らが今の私の齢ぐらいになった2084年に、科学者や政治家などに口述してもらった…
昨日の続きです。 原子力問題(P88)については違和感があります。 現状の原発は危険性やコストの観点から廃止の立場ですが、いつの日か「安全の保障された新たな方法で人類が核エネルギーを利用できる時代にも到達できるでしょう」とし、「科学的研究に取り…
不破哲三さんの「資本論の中の未来社会論」を読んだ。 前に部分的には読んでいたけど、今回、あらためて読んでみた。 さすがにマルクスとエンゲルスを読み込んでいる不破さんらしく、マルクスの著作や手紙のどこに何が書いてあるか理解していて、未来社会論…
どこの新聞だったか「資本主義の先に」の特集があり、バルセロナ自大学のヨルゴス・カリス教授のインタビューがあった。面白かったので紹介する。 経済成長、GDPが大きくなることが豊かになる方法?。 このGDP信仰からの決別。 「あなたが自分の弁護士と…
聴涛弘氏の「マルクスの『生産力』概念を捉えなおす」のつづきです。 史的唯物論について、「エンゲルスの忠告」というのを聴涛氏が紹介していて面白い。 「『われわれの史観は、なによりもまず研究にさいしての手引き』であって『歴史全体が新たに研究され…
聴涛弘氏の「マルクスの『生産力』概念を捉えなおす」のつづきです。 生産力については、日本語訳の誤りもあるようだし、スターリンの「弁証法的唯物論と史的唯物論」で、社会発展の力は「物質的財貨の生産方法」とし、その推進力を生産力としてきた影響もあ…
聴涛弘氏の「マルクスの『生産力』概念を捉えなおす」を読んでいます。 難しく、理解不十分ながら、ともかく、読み進もう。 聴涛氏は、まえがきに、「現在の世界的な異常気象は、人類の産業革命以来、生産力を驚くべき速さと規模で発展させ地球環境を破壊し…
「経済」5月号、 牧野広義阪南大名誉教授の 「マルクスの未来社会論と生産力」についての続きです。 . 第3に、今日の視点でマルクス主義を発展させるべきではないか、ということです。 マルクスが生きていた時代は、資本主義が発展し始めた初期のころで、今…
昨日からのつづきです。「経済」5月号、牧野広義阪南大名誉教授の「マルクスの未来社会論と生産力」について。 . 第2に、今、考察すべきは、最新の知見が明らかにしているように人新世の時代、プラネタリー・バウンダリー、ドーナツ経済論など、新しい認識…
「経済」5月号、牧野広義阪南大名誉教授が載せている「マルクスの未来社会論と生産力」をおもしろく読んだ。 牧野氏は、斎藤幸平氏の「脱成長コミュニズム」に対し、マルクスの「生産力」論は、こうですよと展開している。 なるほど「生産力」についてのマル…
仏教の考えとマルクスの資本論‥‥ 「宗教は大衆のアヘンである‥」と書いたマルクス。 でありながら、共通の思いがある。面白い。 . www.youtube.com www.youtube.com
「ダスグプタ・レビュー」なるものを読んでいる。 これまでの経済学の限界(絶滅への失敗かも)をただし、経済を自然の中に包摂すること。 私たちは経済成長で全体として豊かになったと思っている。しかし、はたしてそうか? . 英ケンブリッジ大名誉教授、パ…
著者の序文のつづきです。 「長い間、マルクス主義者の多くはマルクスの初期の仕事、特に『1844年の経済学・哲学草稿』と『ドイツ・イデオロギー』にもっぱら焦点を当ててきた。そして『共産党宣言』は最も広く読まれ、引用されてきたテキストであり続けてき…
アナザー・マルクスのつづきです。 著者のマルチェロ・ムストが、日本の読者に向けて書いている序文がとてもいいので、何回に分けて引用して紹介する。これを読んで買った。 . 「ここ10年にわたって、あちこちのメディアに、先見の妙がある思想家として再…
アナザー・マルクスのつづきです。馴染みのなかった堀内出版ものを買うのは、もう1万数千円になるけど、もう少し安くならないかなー。 さて、ここでマルクスとエンゲルスの研究・著述の出版作業を、この本の「はじめに」から概括して紹介する。 . 1883年マ…
「アナザー・マルクス」マルチェロ・ムスト著(堀内出版)を買って読んでいる。紹介する。 もう一つのマスクスということだから、旧来のマスクス主義者とは違う角度から、マルクス像を伝記として描いている。 なぜ? それは、マルクスとエンゲルスの研究・著…
グローバル連帯税フォーラム事務局による「斎藤幸平&上村雄彦の対談」動画です。 なかなか面白かった。いろいろと参考になります。 音質が悪かったけど。 . www.youtube.com
面白い動画です。 お寺が朝市になる---www.youtube.com
人々が必要でなくても 欲しいを思わせられる商品を創り出す……マルクス。 . www.youtube.com
斎藤幸平氏の「人新世の資本論」に他方面から批判や意見が出ていて面白い。 右翼的な妄言は価値がないので無視しておいて、同じマルクス主義者からの批判は、いろいろ参考になるし、議論の発展に期待している。これに斎藤氏が意見を書いたり反論してくれると…
<SDGs 持続可能な未来へ>17の目標は「まやかし」なのか? と、SDGsの活動を続けてきた高校生が問う。 さて、斎藤さんは--- . www.hokkaido-np.co.jp
最近66才にもなった私にとって、難しい話はやはり難しい。 とは言え、知りたいので理解したいので、本を読み論文を読んでいる。 地球環境問題は、地球システムの攪乱に要因がある。攪乱させているのは、無数の生物種の中のたった一つの生物種、人類の活動…
新年のあいさつを、これから出す年賀状で申し上げます。 今年もよろしくお願いいたします。 . . . 昨日のNHKBSが面白かった。 著名な人々が登場し、世界の認識や動きがわかり参考になる番組だった。 資本主義について、チェコで「共産主義」を体験したのセド…
田畑実著の「マルクスとアソシエーション」を読んだ。 25年も前に出された本が元で増補版が2015年で出されている。 「マルクスとアソシエーション」、、こんな本は全く知らなかったが、斎藤幸平氏が影響を受けたと日経の「半歩遅れの読書術」で知った。270…
今日もそろそろお終いで、今年もやがて終わる。 コロナもひどかった。衆院選も結果よくなかった。 IPCCの第6次報告もあった、しCOP26もあった。少しはすすんだけど、とても間に合うテンポではない。 世界は変わっているが、日本は相変わらずの無責任社会だ…
アントニオ・ネグリとマイケル・ハートの共著--「マルチチュード」を読んでいる。 読んでみてはいるが、小難しい。 マルチチュードとは、地球規模での民主主義を実現する可能性をめざして、国境を越えるネットワーク上の運動論のような感じかな。と言っても…