サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

エコロジーの経済史-J・B・フォスター

 ジョン・べラミン・フォスターなるオレゴン大学教授の著書「壊されてゆく地球」-エコロジーの経済史-を読んでいる。
 「月次レビュー」-独立した社会主義雑誌-を主宰しているエコロジー派のマルクス主義者です。
monthlyreview.org

 サイトは英語だが翻訳されるので、精度はともかく大枠わかるのでとても便利。
 海外の文章が読めるなんて以前なら考えられなかったこと、ありがたい。

 この本は、1990年代に書かれ、日本語出版は2001年となっている。
 20数年前に書かれたにしては、現在に通じる内容で、知らなかったことを残念に思う。
「資本主義的生産が技術と生産の社会的プロセスの結合とを発展させるのは、同時に土壌と労働者という、すべての富の本来の源泉を害することによってのみ可能なのである」 
 など、なにせマルクスの晩年のリービッヒの研究なども紹介してある。
 
 もっとも、私が地球環境(人間)問題に関心を持ち始めたのは2006~7年頃。
 おそらく10年以上、様々な環境本を読んだが、マルクス主義者の環境本には出会わなかった。
 私が知らないだけだった。私の周辺も教えてくれなかった。
adayasu.hatenablog.com

 それで私は、この事態はマルクス主義者の怠慢だと長く思っていた。
 それから斎藤幸平に出会うまでは、マルクス主義者は環境問題に関心がないと思っていた。
 フォスターは、斎藤幸平のXに時々紹介されていた。
 アメリカにも優れたマルクス主義者がいて、地球環境問題でも、早くから鋭い論考を提起している。
 知っていれば、今に到達する私のマルクス主義的な地球環境の把握は、もっともっと早かったはず。
 知らなかった事を恥じるばかり。