聴涛弘氏の「マルクスの『生産力』概念を捉えなおす」を読んでいます。
難しく、理解不十分ながら、ともかく、読み進もう。
聴涛氏は、まえがきに、「現在の世界的な異常気象は、人類の産業革命以来、生産力を驚くべき速さと規模で発展させ地球環境を破壊してきた結果である」とし、マルクスが「経済学批判 序言」で述べている「生産力の発展」という経済的基礎と、地球との共存と矛盾する点を指摘。聴涛さんのような人が、マルクスとの関連で地球環境に言及するというのは嬉しい限り。
そこで「序言」を現代的に再吟味し、人間社会の新しい発展についての価値観と理論を提起している。
私も地球環境問題を学ぶ中でローマクラブの「成長の限界」、ラブロックの「ガイヤ理論」を知り、教えられてきたマルクスの史的唯物論の生産力拡大主義との矛盾を強く感じてきた。
過去ブログはこんな感じで。
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adayasu.hatenablog.com
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斎藤幸平氏の本に出合って、自然との調和、持続可能性社会に通じる、晩年のマルクスの研究を知り、とても嬉しかった。
生産力は、生産諸力、生産性なども含む訳のしかたや解釈があるとの事で、地球の限界との関係で整合性をとれるように、との指摘に期待が膨らんでいる。