斉藤幸平氏の「新人世の資本論」もう少しで読み終わる。
マルクス主義者の端くれの私は、14~5年前から地球環境問題に目覚め、その立場から自問し、これまで習ったマルクス主義の内容に疑問を持っていた。
こうじゃないか、あーじゃないか、という疑問に、斉藤氏の本を読むと、ほぼほぼ、「自分が思った通りだった」とわかり嬉しく思っている。
ブログのサイドのカテゴリー「現代マスクス主義」を見てもらえばわかる。
ただ残念ながら、私の周辺で斉藤幸平氏について語る人はほとんどいない。
私からすれば古い、遅れた、いわゆる「古典」学習に満足し、現在、人類が直面する緊急かつ重大問題にマルクス主義の立場から解明と対策の提案に挑まない事に強い疑問を持っていた。
マルクスは、現代マルクス主義者は、最重要課題である気候変動・地球環境問題に対する理論的挑戦が全くない事は怠慢であるとさえ私は思っていた。
しかし斉藤氏は、晩年のマルクスの研究から、マルクスが労働力の収奪とともに、自然をも収奪をし、持続不可能になるとの資本主義の問題点を示していた事を明らかにし。
また、今回の本では、気候危機を回避する未来社会の現実的な在り方も提案している。
私はマルクス主義者のササクレ程度だが、あらためてマルクス主義者であってよかったと思っている。
何回かに分けて、この本の内容を紹介したい。