斎藤幸平が売れている。(熊日1/31より)
東京の神保町の書店で週間トップだ。(熊本では9位)
またNHK・Eテレ放送のテキストとなったNHK出版の「カール・マスクス 資本論」が売り上げ4位につけている。
難しいとされる「資本論」本がベストセラーになったことなんて、これまでにあったのだろうか?
時代とのマッチングが売れ筋の理由かもしれない。
地質学的に現代は、「人新世」と呼ばれる新しい資質時代の認識が必要だ。人間活動が地球の表面に重要な影響を及ぼしている時代。人類が気候変動をはじめとした地球環境を激変させている中で、人類と惑星地球あり方を人びとに問うような内容だから。(人間の回りの環境というより、人間による地球のシステムの攪乱、生物種と生態系の破壊)
資本論はこれまで、搾取される労働者、失業や格差・貧困など人間社会内部の矛盾や問題を解き明かしてきた。
しかし斎藤幸平氏は、地球温暖化と多様な生物種と生態系の危機、惑星地球の危機を回避する側面からマルクス・資本論を展開している。人と惑星の関係のあり方を人に問うている。これが新しく重要な点だ。