サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

「マルクス解体」⑥脱成長コミュニズム

 斎藤幸平氏は、資本主義的生産に比べ、脱成長コミュニズムの方が地球環境の破壊を招いている--人と自然の「物質代謝の亀裂」を修復する可能性を5つあげている。
 脱成長コミュニズムは、
①社会的生産の主目的が「剰余価値」から「使用価値」の生産に変わる。
 大量生産・消費は減少し、エッセンシャル部門、教育、ケア労働、芸術、スポーツなどは今よりも成長し、定常へと移行。環境負荷も低下させる。
②労働時間の短縮が実現される。
 なによりも広告、マーケッティング、金融、コンサルなど不必要で、ムダな仕事--ブルシット・ジョブを減らす事で労働時間を減らせる。
 不要な労働を削減し、きつく、不快な仕事は立場の弱い人に押し付けるのではなく、皆で共有することで「必然性の領域」の縮小と、それに対応する「自由の領域」の拡大が実現できる。
 マルクスは資本主義について、「各所の事業では節約を強制するが、この生産様式の無政府的な競争体制は、社会全体の生産手段と労働力との最も無限土な浪費を生み出し、~」と書いていると紹介。
③労働者の自立性を高め、仕事の内容をより魅力的なものにするため「必然の国」の内容を変容させる。
 労働を通じた「個人の全面的な発展」に重きを置く、労働を通じた「個人の全面的な発展」につながる。
④利潤追求のための過剰な市場競争が廃止されることによって、経済は減速していく。
 環境負荷も大きく減らすことができ、持続可能な社会へ移行できる
労働の「構想」と「実行」の統一
 
 資本主義の下では、何をどう、どれだけ作るかなどの「構想」は、会社(資本)が決めて命令し、労働者は、ただ「実行」するだけ。
 生産過程における生産者間の実質的な平等、労働の喜びである「構想」と「実行」の統一が可能になる。

 これ私、よくわかる。
 昨日の夕食は、うちの庭で獲れたカライモの「つきあげ」(ガネア揚げ)だった。
 私が植え、孫らが掘り出し、カミさんが料理する。
 まさに私が構想し、一緒に実行した。
 来年は、孫らにカライモの植え付けの時、想像、構想もさせよう。
 そのうち、揚げも、やってもらおう。
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