サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

資本主義の次に来る世界」③

「資本主義の次に来る世界」-この本は、資本主義の成長主義の害悪を歴史的に明らかにしている。囲い込みは、ヨーロッパで行われたが北米など新大陸「発見」、探検という形でグローバルサウスに広がっていった。それは自然と人間の囲い込み略奪。
 著者によれば、1500年代初期から1800年代初期までに1億キログラムの銀がアンデス山脈からヨーロッパへ運ばれたそうだ。金もそうだし、綿と砂糖などもそうで、これらのための労働力は先住民が提供させられた。さらには1500年代からの300年で1500万人の奴隷労働・人身売買が行われ、欧米の資本として蓄積された。
 これら植民地とされた国々の自然に優しい自給自足経済は破壊された。人々は生活物資を確保するために賃労働者にならざるを得ず、また資本家は生産した商品の売買先・市場を確保することになった。
 いま多くの人々にとって、資本主義以外の体制は考えられずにいる。
だが、別の未来がありうることも考えていい。