30年前の今日、天安門事件が起きた。中国が「改革・解放」から民主化へのうねりを学生が起こした時に弾圧を受け抑圧された事件だ。
あれから30年。中国は経済を伸ばし、国民は豊かになり、世界第2位の大国になった。
しかし、自由や人権は旧態依然としたままで、中国共産党の一党独裁の下、知識人や学生への監視と抑圧がつづいている。
事実を知る機会を奪われながら国民は豊かになり、そんな監視も統制も受け入れる雰囲気がまん延しているようだ。
しかも、監視の目は、流通・消費社会と一体のハイテクで記録・蓄積され、さながらジョージ・オーエルの小説「1984」のような有様だ。ただ、生活が豊かになり、国力が増していいる事で、これらを相殺し、意外にも一党独裁を受け入れるようになっている。
中国は、こんな自国を「社会主義国」と自称し、世界の人々も「自由も民主主義もない国が社会主義」との認識でした。最近加わっているのが、中国は実際は国家資本主義という見解だ。私もそう思う。
覇権主義の傾向を強める大国中国が、ますます経済も技術も発展し、影響力を増すのは、米国の軍事的覇権主義的国家と並んで世界が懸念すべきことだ。課題は世界の諸国民の連帯・共同だ。