サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

台湾有事と日本の危機②

 「台湾有事と日本の危機」(峯村健司著PHP新書)のつづきです。
 峯村氏が紹介した中国の劉明福氏の本は、新しく知る内容も多く参考になった。
adayasu.hatenablog.com
 峯村氏は、これまでに読んだ軍拡本よりも中国研究が進んだ内容に思えた。
 その分析から中国の「台湾統一」は不可避であり、そのシュミレーションも、尖閣諸島攻撃や上陸作戦、派手な武力行使を煽る論調よりも、なるほど、ありえる内容と思った。
 一党独裁、独裁体制に近づいているとはいえ習近平氏としても、合理的な判断をするかどうかは、権威主義専制主義とは関係ないと思える。
 トランプ氏が大統領になった米国民主主義をどう考えるか?
 更に今年の年末には、再び犯罪者としていくつも訴追されている人を大統領に選ぶ可能性も高い。
 そのトランプが大統領として、何をしでかすか? 恐ろしい限りだ。
 だから民主主義国の米国は正しく、専制国の中国は間違った事をするという決めつけはできない。
 習近平氏も、当然に犠牲が少なく、合理的で自身の体制に影響が及ぶような失敗は避ける道を選ぶだろう。
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  で著者のシュミレーションの始まりは、2025年1月のトランプ大統領の再登板。
 台湾について大統領就任演説で「一つの中国政策」と「戦略的曖昧性」の見直しをすると発表。
 国防総省も台湾へ「F15EX]と「トマホーク」などの兵器を売却する方針を示す。
 台湾の頼清徳総統はトランプ大統領の就任をお祝いし、台湾政策の見直しと武器売却を高評価し、米国との連携を強めると表明。
 中国国防省は、猛反発し、武器売却に対し、台湾海峡の平和と安定を危うくするとし、対抗措置をとると発表。さらに全人代常務委は新たに「国家統一法」を制定し、台湾は、中華人民共和国の不可分の領土であり一つの中国の原則を法制化し、中国政府の管轄権が台湾や領海領空に及ぶとした。
 祖国の完全統一は中華民族の責務とし、平和統一路線を見直し、武力統一も正当化。中国が台湾独立派と認定した人物を拘束・刑事訴追すると定め、最高刑を死刑とし、中国・台湾に加え各国の人々も対象とした。
 といったシナリオで、ありそうと言えばありそうな感じだ。