「アメリカは日本を守らない」--米軍最強という幻想--のつづきです。
日本を守らない理由について北村氏は、国益のためには「米国は本格的な戦闘に参加しない」というが大原則があると主張する。
その証拠に、ウクライナ戦争において米国は、ロシア領内深くに届く兵器は提供しない事をあげる。
核兵器を持つ大国との戦争にエスカレーションしないようにと。常識的にそうだろう。
だが、日本の自公政権・軍事関係者は、その常識は無視する。
北村氏は、
①米国は中国の台湾侵攻に前に、可能な限り台湾への軍事支援を強化する。その方が軍事会社の利益につながる。
②中国の脅威を東アジア諸国に宣伝する情報戦・プロパガンダ戦を展開する。中国の国際的地位を低下させる。
③中国との直接的軍事衝突を避けるため戦闘艦隊も航空戦隊も派遣しない。
アメリカは、中国の台湾侵攻が差し迫りつつあり、日本も〝ただではすまされない〟と恐怖心を煽り立て、日本の対米従属下の軍備増強を進めているという。
そう思う。
もし中国の台湾侵攻がはじまったら、米国は台湾に最大の軍事支援を行い、日本やフィリピンなどに軍事援助を強め、米国の参戦は避けながら中国を疲弊させ、状況によっては、中国と取引し、外交的解決に持って行く。戦場になるのは台湾や日本やフィリピンという事になり、米国は安泰で独り勝ちという事になる。
覇権国アメリカは、挑戦国中国の疲弊は狙っても、台湾という離れた島のために米国が犠牲になる事は絶対にしないだろう。