レジリエンスの時代のつづきです。
現代を「人新世」と呼ぶようになっている。
実体的に言えば、「化石燃料の時代」ということだろう。
エネルギーはもちろん、無数の製品の素材となっている。
たとえば、ファーストファッション。
2020年EUでは、衣料と履物の購入量は増えたが、出費は減った。安いからだ。自分の国では作らない。毎シーズン1/3が売れ残り処分される。
米国の平均的な消費者は5.5日ごとに衣料品を1点買うという。耐用年数が過ぎるまで着る率も、15年前と比べて36%と、大幅な減少となった。現状で推移すれば、衣料のグローバルな消費量は2019年の6200万トンから10年後には1億200万トンに増えると予想されている。
当然にも廃棄量が増える。毎年9200万トンだそうだ。衣料品は、製造過程で2500種類の化学物質を使い、10%ほどは健康への潜在懸念があるといわれている。
安いということはいい事なのか?
安い賃金は、それぞれの人にとって良い事ではない。だが、生産工程を知らず、だれが汗水流して物を作っているかを見なければ、知らなければ、どうでもよいことになる。
資源、自然の略奪も同じようなことだが、最後には、自分や家族、子どもたちへと、そのツケは回される。それも知らずに済んでいることも多い。
もっと自然と人間・社会の事を知るべきだろう。