サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

持続可能な社会

大西洋南北熱塩循環が今世紀半ば停止か

地球は赤道付近が暑く、北極・南極が寒い。 その熱循環を北半球で担っているのが海の深いところを流れる大西洋南北熱塩循環。 これが止まりそうだと研究者が発表した。 グリーンランドで冬の気温低下が弱まり海氷を形成しない事から、冷たく塩分の濃い海水が…

気候・人新世-学習会

今日は、とある会合で気候危機の学習会をしました。 5月は温暖化の現状について話をし、今日2回目は、人新世について話しました。 少人数で話しやすかった。 話していて、いつも展望のない話になり、むなしくなります。 多くの人は、酷暑は話題にしても、…

どうする熊本の地下水

今日、「どうする熊本の地下水」と題した学習会があり参加しました。パレア第一会議室は会場いっぱい、関心が高い。 講師は、中地重晴熊本学園大教授。 有機フッ素化合物の基礎知識、熊本の地下水の基礎知識、半導体製造工程の基礎知識と基礎知識の話だった…

新婦人-地球「環境」学習会

昨日、新婦人の楠班にお呼ばれして、地球「環境」問題について話をしました。 13人?14人?集まっていただきました。ありがとうございました。 パソコンのトラブル、PPの不慣れもあり、うまくやれませんでしたが、関心もって聞いていただいたように思います…

「生命・地球・未来」②人口問題

「生命・地球・未来」の続きです。 地球環境で人口の問題を語るのは、センシティブなことです。 人間が子どもを産み育て、増えていくことに、異を唱えるのは難しい。でもこの本では取り上げている。 著者にアッテンボロー氏が生まれたころ、地球上の人間は20…

生命・地球・未来①

「生命・地球・未来」を読んでいる。 わかりやすく、なかなかおもしろい。 著者は、デイビッド・アッテンボローさん。 イギリスBBCで「プラネットアース」など、自然番組を作ってきた人だ。 94才。 熱帯雨林からサバンナ、北極、海まで、知られていない自然…

今日、世界平均気温の最高を更新

7/3日の平均気温は17.01度でしたが、4日(火)は17.18度となって、あっさりと記録を更新しました。画像;地球がもっとも高温だった2023年7月4日の衛星画像 (出典: NASA) これまでの記録は、2016年8月14日(16.92度)が記録でした。 重大事態ですが、大きなニュー…

一昨日、7/3日は史上最高気温だった。

7/3日は、世界の平均気温が17.01度となり、記録の残るどの日においても、もっとも暑かったようです。 これまでの最高気温は、2016年8月14日の16.92度でした。 今年はエルニィーニョの年、記録はさらに更新しそう。news.yahoo.co.jp

原発 裁判官

「赤旗」日曜版7/2号です。 最高裁も原子力規制庁も東電でズブズブの関係のようだ。 東日本が再起不能に陥る可能性があって、それが偶然回避された事実があるのに、原発再稼働、老朽稼働、新設に進もうとしている。 それを進める自公政権を支持する国民。そ…

カナダ森林火災

恐ろしい事だ。 惑星規模の事態を人々は知る事ができる。 なのに、 これでも気候危機打開にストップはかけられない。のか。 .news.yahoo.co.jp

「資本主義の次に来る世界」⑳自然に法的人格を

企業は富を蓄積を重視する。私たちは、その企業に法的人格を与えている。 ならば、エクソンやフェイスブックに人格を与える代わりに生きている木や動物、生態系に人格を与えてもいいはず。著者は指摘する。 ニュージーランドでは、ワンガヌイ川に法的人格を…

「資本主義の次に来る世界」⑲アミニズム

「資本主義の次に来る世界」--長く引っ張って書いてきましたが、あと2回ほどで終わりたいと思います。 これまでの地球環境の学びで気づかなかった、アミニズムの事を紹介したいと思います。 アニミズムとは、生物・無機物を問わないすべてのものの中に霊魂…

セルジュ・ラトゥーシュ

セルジュ・ラトゥーシュ。フランスを代表する政治・経済・哲学者とのこと。 脱成長を早くから主張している人で2010年前の著書で10刷までいっているのでそれなりに読まれた読まれたのだろう。 13年前も地球環境問題を学んでいて、「成長の限界」は読…

「資本主義の次に来る世界」⑱ 民主主義の力

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 2014年、ハーバード大学とイエール大学の科学者チームが、自然界に対する人々の考え方について調査した。 知りたかったのは、人々は限りある資源を将来の世代と共有しようとするかどうか?だった。 私たちが孫世代…

「資本主義の次に来る世界」⑰生態系破壊産業を縮小

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 大量消費を止める緊急ブレーキの5つ目は、生態系を破壊する産業を縮小することです。 その代表例に著者ヒッケル氏があげているのが牛肉産業です。 驚くべきことだが、世界の農地の6割近くが牛肉を生産するために…

「資本主義の次に来る世界」⑯所有権から使用権へ移行

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 資本主義には、物を所有するという非効率的な側面がある。 だいたい広告が、絶えず目から耳から刺激を与える。 使うことより、買って所有する事に関心が向く。 他人よりも良い物をもっているとか、他の人よりも安…

「資本主義の次に来る世界」⑮食品ロスを減らす

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 4つ目のブレーキは、食品廃棄を終わらせる、です。 世界では干ばつで飢えている国が多くあるのに、毎年、最大で50%、20億トンの食品が廃棄されているという。 高所得国では、農家は見栄えの良くない野菜や果…

「資本主義の次に来る世界」⑭広告を減らす

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 著者のJ・ヒッケル氏は、大量消費を止める5つのブレーキを提唱。 その①が、先に紹介した「計画的陳腐化」をなくす事。 ②が今回紹介する「広告を減らす」ことです。 本来、必要が満たされると、新しいモノを買おう…

「資本主義の次に来る世界」⑬計画的陳腐化

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 著者のヒッケル氏は、大量消費を止める5つのブレーキを提唱。 そのステップ①が計画的陳腐化を終わらせること。その例を紹介している。 1920年代の米国のジェネラル・エレクトリック社ら電球メーカーはカルテルを…

「資本主義の次に来る世界」⑫成長は富裕層のため

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 アメリカは一人当たりのGDPが1970年代の2倍になっているそうです。 相当に豊かな国なのだけど、40年前に比べて、 貧困率は高くなり、実質賃金は低くなった。 経済成長の利益は富裕層に流れ、上位1%の年収…

「資本主義の次に来る世界」⑪成長幸福の幻想

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 GDPは人を幸福にしない。「GDPの増加は重要な社会的成果の向上にほとんど寄与しない」-著者は、事実を持って指摘する。 平均寿命。米国は一人当たりのGDPが5万9500ドルで、世界で最も裕福な国のひとつ。平均…

気候危機の学習会

今日は久しぶりに「地球環境問題-気候危機」の学習会があり、講師というか話をしました。 年配中心の小グループの会合で8人参加でした。 事前の質問用紙にも答えていただき嬉しかったです。 中学の理科?のような、どうだったでしょうか。 わかりやすく、楽…

「資本主義の次に来る世界」⑪良い人生に必要なものとは?

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 第4章は、良い人生に必要なものとは何か? となっている。 たしかに物質文明が便利な社会を生み出したには違いないが、果たして人々はそれほど幸福なのか? 「成長主義がわたしたちの政治的想像力を支配している」…

「資本主義の次に来る世界」⑩技術革新のジレンマ

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 「ジェボンズのパラドックス」、意味合いは聞いた事があったが、言葉としては初めて知った。「カッシューム・ブルックス仮説」というのもある。 技術革新、効率化を進めれば、資源利用は少なくなる、というのが一…

「資本主義の次に来る世界」⑨マテリアル・フットプリント

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 最近、デカップリングが有名になってきている。 経済成長は進めながら、それと切り離して温室効果ガス排出量を減らす。 北欧諸国など、そういった面が見られる。先進国が目指しているグリーン成長。 確かに、再エ…

「資本主義の次に来る世界」-グリーン成長の問題点⑧

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 私も一時期、グリーン・ニューディールに期待していた。化石燃料経済よりましだと思ってー。 でも、成長と不可分なら解決には程遠く、問題の先送りにしかならない。 著者は言う。 「世界経済が今のペースで成長し…

「資本主義の次に来る世界」-⑦テクノロジー

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 成長神話と一体的にあるのがテクノロジー神話です。 技術が人々を幸福にし、気候危機問題も解決する‥‥ それほど単純でもないようです。 BSCCS→大気から、あるいはバイオマス発電でCO₂を回収し、地下に貯留する技…

「資本主義の次に来る世界」⑥人為的希少性

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 今、私たちを支配している思想は、「成長」という神話。グレタによればおとぎ話。 物は不足していないのに、必要な人に与えらないので人為的な希少性を作り出すのが資本主義。 著者は、希少性を生み出す原点、コモ…

「資本主義の次に来る世界」⑤指数関数的成長

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 投資家が成長を追い求める。著者は、価値増殖を求める資本の運動から、「人間が必要」とする事より利益にこだわると指摘する。 更に言えば利益よりも利益率に、どれだけ成長するか、成長率を追い求めているという…

「資本主義の次に来る世界」④アニミズム

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。「二元論による人間と自然の分断」の節も面白かった。資本主義を推進させるうえで、暴力以外に、人間は自然とは違うものという二元論が浸透させられたというものだ。 30万年に及ぶ人類社会の初期、人々は生存が周囲…