サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

地球環境・温暖化問題

「資本主義の次に来る世界」⑬計画的陳腐化

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 著者のヒッケル氏は、大量消費を止める5つのブレーキを提唱。 そのステップ①が計画的陳腐化を終わらせること。その例を紹介している。 1920年代の米国のジェネラル・エレクトリック社ら電球メーカーはカルテルを…

「資本主義の次に来る世界」⑫成長は富裕層のため

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 アメリカは一人当たりのGDPが1970年代の2倍になっているそうです。 相当に豊かな国なのだけど、40年前に比べて、 貧困率は高くなり、実質賃金は低くなった。 経済成長の利益は富裕層に流れ、上位1%の年収…

「資本主義の次に来る世界」⑪成長幸福の幻想

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 GDPは人を幸福にしない。「GDPの増加は重要な社会的成果の向上にほとんど寄与しない」-著者は、事実を持って指摘する。 平均寿命。米国は一人当たりのGDPが5万9500ドルで、世界で最も裕福な国のひとつ。平均…

気候危機の学習会

今日は久しぶりに「地球環境問題-気候危機」の学習会があり、講師というか話をしました。 年配中心の小グループの会合で8人参加でした。 事前の質問用紙にも答えていただき嬉しかったです。 中学の理科?のような、どうだったでしょうか。 わかりやすく、楽…

「資本主義の次に来る世界」⑪良い人生に必要なものとは?

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 第4章は、良い人生に必要なものとは何か? となっている。 たしかに物質文明が便利な社会を生み出したには違いないが、果たして人々はそれほど幸福なのか? 「成長主義がわたしたちの政治的想像力を支配している」…

「資本主義の次に来る世界」⑩技術革新のジレンマ

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 「ジェボンズのパラドックス」、意味合いは聞いた事があったが、言葉としては初めて知った。「カッシューム・ブルックス仮説」というのもある。 技術革新、効率化を進めれば、資源利用は少なくなる、というのが一…

「資本主義の次に来る世界」⑨マテリアル・フットプリント

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 最近、デカップリングが有名になってきている。 経済成長は進めながら、それと切り離して温室効果ガス排出量を減らす。 北欧諸国など、そういった面が見られる。先進国が目指しているグリーン成長。 確かに、再エ…

「資本主義の次に来る世界」-グリーン成長の問題点⑧

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 私も一時期、グリーン・ニューディールに期待していた。化石燃料経済よりましだと思ってー。 でも、成長と不可分なら解決には程遠く、問題の先送りにしかならない。 著者は言う。 「世界経済が今のペースで成長し…

「資本主義の次に来る世界」-⑦テクノロジー

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 成長神話と一体的にあるのがテクノロジー神話です。 技術が人々を幸福にし、気候危機問題も解決する‥‥ それほど単純でもないようです。 BSCCS→大気から、あるいはバイオマス発電でCO₂を回収し、地下に貯留する技…

「資本主義の次に来る世界」⑥人為的希少性

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 今、私たちを支配している思想は、「成長」という神話。グレタによればおとぎ話。 物は不足していないのに、必要な人に与えらないので人為的な希少性を作り出すのが資本主義。 著者は、希少性を生み出す原点、コモ…

「資本主義の次に来る世界」⑤指数関数的成長

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 投資家が成長を追い求める。著者は、価値増殖を求める資本の運動から、「人間が必要」とする事より利益にこだわると指摘する。 更に言えば利益よりも利益率に、どれだけ成長するか、成長率を追い求めているという…

「資本主義の次に来る世界」④アニミズム

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。「二元論による人間と自然の分断」の節も面白かった。資本主義を推進させるうえで、暴力以外に、人間は自然とは違うものという二元論が浸透させられたというものだ。 30万年に及ぶ人類社会の初期、人々は生存が周囲…

資本主義の次に来る世界」③

「資本主義の次に来る世界」-この本は、資本主義の成長主義の害悪を歴史的に明らかにしている。囲い込みは、ヨーロッパで行われたが北米など新大陸「発見」、探検という形でグローバルサウスに広がっていった。それは自然と人間の囲い込み略奪。 著者によれ…

少ない方が豊かである①

「少ない方が豊かである」ン~??? どういうことでしょう。 で、この本「資本主義の次に来る世界」(東洋経済・ジェイソン・ヒッケル著)を読んで知りたいと思います。 この方、文章がうまい。わかりやすい。どうやったらこんな文章書けるんでしょうか? …

IPCC報告

国連のグテレス事務総長は、「気候の時限爆弾は(爆発までの)カウントを始めている。報告書は人類が生き残るためのガイドブックだ」と述べたそうだ。 IPCCが最近まとめた第6次報告書を受けた発言だ。 科学者は危機を警告しつづけているが、人々は生活に忙し…

江守征多-脱成長考

これはなかなかです。 脱成長論、ここまで来た。 時代が求めることに応える反応。 . news.yahoo.co.jp

南極の氷に何が起きているか

「南極の氷に何が起きているか」(中公新書)杉山慎著を読んでいる。 今年は、史上最小の海氷に縮小した記録的な年だ。 南極氷床融解の海面上昇の影響は、その他の氷河流出、熱膨張もある中で全体の15%程度(2004~2010年)だ。 まだまだ小さいが、この割合…

グローバル気候マーチ--世界で

3月3日のグローバル気候マーチ。 日本ではニュースなし。 世界では、行動が広がっている。 「赤旗」は、下のように報道。 .

グローバル気候マーチ2023

世界的な気候アクション、グローバル気候マーチが昨日3日行われました。 熊本でもFFF熊本メンバー2人+高齢者の応援を得て、30分ほどのスタンディングを熊本市上通り入口で行いました。 報道も少ないけど、忙しいけど、続けることが大事です。 .

世界気候アクション2023.3.3

今年の世界気候アクションが3月3日に行われます。 熊本でも何かやろうとなって、若いメンバーが小規模ながらスタンディングを行います。どうぞご参加ください。 ウクライナで戦争、台湾めぐって日本も敵地攻撃ようのミサイル配備を急いでいる。 安全保障問…

南極海氷が史上最少

やがて春に向かうこの時期、南極は夏から秋へと向かいます。 この時期、南極の海氷が最小になります。 そして今年は観測史上最少を記録しました。赤い線が今年です。 昨日のブロクで南極の氷床融解による海面上昇の事を書きました。 科学者がいくら警告して…

130年後 1.4m海面上昇

130年後の20150年ごろ、温室効果ガスの削減対策を取らない場合、平均気温は4℃上昇し、海面上昇は1.4メートルにもなるという。韓国などの研究グループがネイチャーに発表。(赤旗2/17) 研究グループによれば、グリーランドで6~70cm上昇、南極でも同じだ…

「食」からも地球を考える

今週の「赤旗」日曜版です。 モデル・環境活動家の小野りりあんさんが囲み記事になっています。 ヴィーガンは動物性食品を口にしないことですが、小野さんは自身の体験を語っています。 日本では、まだまだ馴染は浅いヴィーガン。 でも、肉食の環境負荷が極…

ゼロからの「資本論」

斎藤幸平氏の「ゼロからの『資本論』」を読んだ。新書版でもあるが、わかりやすく書かれている。 そうですね、資本論の文章を「正確」に解説するというより、現代の視点から見れば、マルクス資本論が言いたいことは何なのか? といった観点に思える。 なので…

熱くなる地球 2022年は負の"トリプル記録"の年

1.5℃上昇以下にするには、あと7年で、2030年までに温室効果ガス排出を半減しなければならないのに、昨年2022年は過去最高の排出だったそうだ。 海水温も過去最高。なんということだ。 . news.tv-asahi.co.jpnews.yahoo.co.jp

コモンズとして考える神宮外苑

どうぞ動画、記事をご覧ください。 若い頃、東京の千駄ヶ谷で働いていて、総武線ガード下の明治通りの歩道がバイクの置き場だった。 時おり神宮外苑、銀杏並木あたりも行ったことがある。 オリンピックのための巨費の国立競技場が作られ、今度は近隣が開発さ…

山岳氷河-今世紀中に2/3消滅‥

研究グループによれば、IPCCに示した各国の温室効果ガス削減を実行したとしても、今世紀中に68%の山岳氷河が消滅るすらしい。各国はの削減目標は、あくまでも目標で、現在、目標通りには進んでいない。とすると7割以上の氷河が亡くなるかもしれない。 ス…

夏の南極、海氷最小

年頭の南極の氷が激しく溶けている。赤線が現在の海氷の面積。 南極氷床は安定しているとされていたが、昨年暮れから融解が激しく、観測史上最少を大幅に更新している。 重要な問題だけど、ニュースにならない。 100年後、どうなるのか? 一番の心配は、海…

LIMITS-脱成長から生まれる自由③

自由とは「必然の洞察である」と、若いころ哲学の本で学んだことがある。 つまり、対象の性質や構造を知り、それに応じた働きかけをすれば、望むことを実現する自由を得られる、ということのようだった。 ただ今日からみて、どうだろうか? この本は、そのこ…

小野りりあん

今週の「赤旗」日曜版です。 モデルで気候活動家の小野りりあんさんのコラムが載っています。 グレタが「学校ストライキ」を初め、世界中の若者が気候危機打開に立ち上がった。 コロナパンデミックが起こり、ウクライナでプーチン戦争が起こり、人々の関心が…