サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

台湾有事と日本の危機④ 臨検開始

「台湾有事と日本の危機」(峯村健司著PHP新書)のつづきです。
 著者の峯村氏が描く台湾有事のシナリオは2025年、つまり来年という事になる。
 え~っ 来年‥‥。早い。
 だけどトランプ氏が大統領になると、どうなるかわからない、かもしれないし、?かもしれない。
 でもトランプ氏は、ノーベル平和賞を狙っているという話もあり、ウクライナの停戦、ガザのイスラエル寄りの停戦などで‥‥。
 根は不動産屋さんでワイドショー屋さんなので、交渉とこけおどしは得意だが、実利に基づく行動をするとも思う。
 さて峯村氏のシュミレーションのつづき。
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 2025年5月、「臨検」と軍事演習で台湾の物流の遮断を開始。
 中国軍の東部戦区と南部戦区は、台湾周辺を含む東シナ海一帯で「特別重要軍事演習」を合同すると発表。台湾周辺海域計14ヵ所で2週間の実弾射撃訓練をするとー。
 また台湾海峡を通過する船舶に対して「海峡臨検」を実施すると発表し、海事巡航救助船などの監視船を台湾海峡一帯に展開。「福建省海事局は「『国家統一法』に基づき我が国の管轄g及ぶ海域で実施する法執行の一環で、すべての外国籍船が対象だ。臨検に従わない船舶はあらゆる強力な対抗処置の対象になる」と警告。
 また中国商務省は中国に展開するすべての外資系企業に、「一つの中国」原則と中国による「祖国統一」を全面的に支持する誓約書に署名するよう求める通知書を出し、「中国でビジネスするすべての外資系企業が同意する義務がある。署名を拒否した会社およびその責任者については、『国家統一法』に基づいて厳重に処分する」と強調。

 これに対し台湾の頼清徳総統は緊急会見を開き、「中国による『臨検』は我が国の領海内で実施されており違法かつ不当であり、侵入してきた船舶には自衛権を発動する。米国を始め友好国に支援を求める」と語り中国を非難。このころ台湾の各機関や会社のホームページは「台湾独立反対、祖国統一賛成」などに改ざんされたり、ATMに不具合を発生するなど混乱した。
 米インド太平洋軍は、B2爆撃機2機、F35戦闘機4機が台湾や東シナ海上空を飛行したと発表。これに日本の自衛隊のF15戦闘機8機も加わった。また第七艦隊司令部は、「国際法に基づき航行および上空飛行の適用される海域を航行した」とは声明をだした。
 (地図はウィキより)
 海上臨検と言えば、キューバ危機を思い出す。
 当時は、米国が目の前のキューバソ連がミサイルが持ち込まれたとして、海上封鎖、臨検を行い、一触即発の核戦争の危機に陥った。
 実際に、ソ連潜水艦の副艦長の判断、艦長への意見・具申がなければ、本当に核戦争になっていた。
 当時のソ連は引きがったが、逆の立場の中国は引き下がるだろうか? しかも台湾は他国でなく、引くに引けない内戦中の国内だ。
 だが戦争は回避すべきだ。中国も米国も。
 日本が破局回避にできる事がある。
 中国の武力行使に厳しく反対しながらも、安保6条を根拠に米軍出動を拒否することだ。