サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

地球環境・温暖化問題

「森林に何が起きているのか」③林業の再生・発展を

「森林に何が起きているのか」のつづきです。 著者の吉川賢さんが指摘している、「田舎の方の子どもたちが自然に触れる機会が少ない」は、そういう気がする。(写真:木場集落) 焚火をしたことがない。木に昇ったことがない。生き物を捕まえたことがない。だ…

「森林に何が起きているのか」①森林火災

「森林に何が起きているのか」吉川賢著(中公新書)読んだ。 世界各地で大規模な森林火災が毎年起きでいる。 最近起きたハワイでの火災は、森林火災が街を焼き尽くし100人ほども犠牲者が出た。 強風にあおられた炎が迫る中、海に飛び込んで何時間も火の衰え…

未来のための終末論② 天気予報に気候危機予報・予防を

「未来のための終末論」の続きです。 気候危機が迫りくるのに、それを回避する有効な手立てを講じえないでいる人類。 さて、どうすればいいのか? 私も気候危機・地球環境問題の学習会で話したりするが、日本での運動の広がりの弱さに絶望感すらある。 私が…

未来のための終末論①  見田宗介

「未来のための終末論」を読んだ。 社会学者の大澤真幸氏の本だが、半分ほど斎藤幸平氏との対談を載せている。 大澤氏は、見田宗介の思想に脱成長的な内容があるとして、斎藤氏と意見交換をしてる。 見田宗介の名は、若いころによく聞いたけど本は読んでいな…

大西洋南北熱塩循環が今世紀半ば停止か

地球は赤道付近が暑く、北極・南極が寒い。 その熱循環を北半球で担っているのが海の深いところを流れる大西洋南北熱塩循環。 これが止まりそうだと研究者が発表した。 グリーンランドで冬の気温低下が弱まり海氷を形成しない事から、冷たく塩分の濃い海水が…

海水温38.4℃史上最高-フロリダ沖

グテーレス国連事務総長が「地球沸騰時代」と形容したが、まさに熱い海が出現というべきだろう。 人間の発熱といえる温度38.4℃ これが海なのだから、熱量としては膨大なもの。 それでもCO₂排出のおおもとの経済成長を追い求めるシステム。news.yahoo.co.jp

中国・北京の洪水がたいへん

www.youtube.com 中国で大洪水が発生。 特に北京の洪水では、道路や駐車場の車がプカプカ浮いてどんどん流されている。 恐ろしい光景だ。 人が乗っていないのを願うばかりだ。 多くのごみやプラが東シナ海へと流れついただろう。海も大変だ。 ヨーロッパは熱…

気候・人新世-学習会

今日は、とある会合で気候危機の学習会をしました。 5月は温暖化の現状について話をし、今日2回目は、人新世について話しました。 少人数で話しやすかった。 話していて、いつも展望のない話になり、むなしくなります。 多くの人は、酷暑は話題にしても、…

どうする熊本の地下水

今日、「どうする熊本の地下水」と題した学習会があり参加しました。パレア第一会議室は会場いっぱい、関心が高い。 講師は、中地重晴熊本学園大教授。 有機フッ素化合物の基礎知識、熊本の地下水の基礎知識、半導体製造工程の基礎知識と基礎知識の話だった…

新婦人-地球「環境」学習会

昨日、新婦人の楠班にお呼ばれして、地球「環境」問題について話をしました。 13人?14人?集まっていただきました。ありがとうございました。 パソコンのトラブル、PPの不慣れもあり、うまくやれませんでしたが、関心もって聞いていただいたように思います…

観測史上最高温日

ニュースにはなったが、大騒ぎしていない。 news.yahoo.co.jp

「生命・地球・未来」②人口問題

「生命・地球・未来」の続きです。 地球環境で人口の問題を語るのは、センシティブなことです。 人間が子どもを産み育て、増えていくことに、異を唱えるのは難しい。でもこの本では取り上げている。 著者にアッテンボロー氏が生まれたころ、地球上の人間は20…

生命・地球・未来①

「生命・地球・未来」を読んでいる。 わかりやすく、なかなかおもしろい。 著者は、デイビッド・アッテンボローさん。 イギリスBBCで「プラネットアース」など、自然番組を作ってきた人だ。 94才。 熱帯雨林からサバンナ、北極、海まで、知られていない自然…

今日、世界平均気温の最高を更新

7/3日の平均気温は17.01度でしたが、4日(火)は17.18度となって、あっさりと記録を更新しました。画像;地球がもっとも高温だった2023年7月4日の衛星画像 (出典: NASA) これまでの記録は、2016年8月14日(16.92度)が記録でした。 重大事態ですが、大きなニュー…

一昨日、7/3日は史上最高気温だった。

7/3日は、世界の平均気温が17.01度となり、記録の残るどの日においても、もっとも暑かったようです。 これまでの最高気温は、2016年8月14日の16.92度でした。 今年はエルニィーニョの年、記録はさらに更新しそう。news.yahoo.co.jp

カナダ森林火災

恐ろしい事だ。 惑星規模の事態を人々は知る事ができる。 なのに、 これでも気候危機打開にストップはかけられない。のか。 .news.yahoo.co.jp

気候危機 若者

南極海氷 史上最少

ニュースにもなりませんが、南極海氷がこの時期として史上最少で、極端です。 南極、今年の夏は史上最少の海氷で、これから冬に向かう秋なのに氷の張り出しが極端に遅い。 これは重大問題です。 海面上昇が予想よりも早く進む兆候です。 戦争している国、領…

「資本主義の次に来る世界」㉑ポスト資本主義

「資本主義の次に来る世界」の最後です。 この本、よかった。わかりやすい。資本主義の次に来る世界作者:ジェイソン・ヒッケル東洋経済新報社Amazon 資本主義のドグマから解放され、永続的な成長ではなく、人間の幸福と生態系の回復と安定を重視する新しい社…

「資本主義の次に来る世界」⑳自然に法的人格を

企業は富を蓄積を重視する。私たちは、その企業に法的人格を与えている。 ならば、エクソンやフェイスブックに人格を与える代わりに生きている木や動物、生態系に人格を与えてもいいはず。著者は指摘する。 ニュージーランドでは、ワンガヌイ川に法的人格を…

「資本主義の次に来る世界」⑲アミニズム

「資本主義の次に来る世界」--長く引っ張って書いてきましたが、あと2回ほどで終わりたいと思います。 これまでの地球環境の学びで気づかなかった、アミニズムの事を紹介したいと思います。 アニミズムとは、生物・無機物を問わないすべてのものの中に霊魂…

セルジュ・ラトゥーシュ

セルジュ・ラトゥーシュ。フランスを代表する政治・経済・哲学者とのこと。 脱成長を早くから主張している人で2010年前の著書で10刷までいっているのでそれなりに読まれた読まれたのだろう。 13年前も地球環境問題を学んでいて、「成長の限界」は読…

「資本主義の次に来る世界」⑱ 民主主義の力

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 2014年、ハーバード大学とイエール大学の科学者チームが、自然界に対する人々の考え方について調査した。 知りたかったのは、人々は限りある資源を将来の世代と共有しようとするかどうか?だった。 私たちが孫世代…

「資本主義の次に来る世界」⑰生態系破壊産業を縮小

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 大量消費を止める緊急ブレーキの5つ目は、生態系を破壊する産業を縮小することです。 その代表例に著者ヒッケル氏があげているのが牛肉産業です。 驚くべきことだが、世界の農地の6割近くが牛肉を生産するために…

「資本主義の次に来る世界」⑯所有権から使用権へ移行

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 資本主義には、物を所有するという非効率的な側面がある。 だいたい広告が、絶えず目から耳から刺激を与える。 使うことより、買って所有する事に関心が向く。 他人よりも良い物をもっているとか、他の人よりも安…

「資本主義の次に来る世界」⑮食品ロスを減らす

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 4つ目のブレーキは、食品廃棄を終わらせる、です。 世界では干ばつで飢えている国が多くあるのに、毎年、最大で50%、20億トンの食品が廃棄されているという。 高所得国では、農家は見栄えの良くない野菜や果…

「資本主義の次に来る世界」⑭広告を減らす

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 著者のJ・ヒッケル氏は、大量消費を止める5つのブレーキを提唱。 その①が、先に紹介した「計画的陳腐化」をなくす事。 ②が今回紹介する「広告を減らす」ことです。 本来、必要が満たされると、新しいモノを買おう…

「資本主義の次に来る世界」⑬計画的陳腐化

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 著者のヒッケル氏は、大量消費を止める5つのブレーキを提唱。 そのステップ①が計画的陳腐化を終わらせること。その例を紹介している。 1920年代の米国のジェネラル・エレクトリック社ら電球メーカーはカルテルを…

「資本主義の次に来る世界」⑫成長は富裕層のため

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 アメリカは一人当たりのGDPが1970年代の2倍になっているそうです。 相当に豊かな国なのだけど、40年前に比べて、 貧困率は高くなり、実質賃金は低くなった。 経済成長の利益は富裕層に流れ、上位1%の年収…

「資本主義の次に来る世界」⑪成長幸福の幻想

「資本主義の次に来る世界」のつづきです。 GDPは人を幸福にしない。「GDPの増加は重要な社会的成果の向上にほとんど寄与しない」-著者は、事実を持って指摘する。 平均寿命。米国は一人当たりのGDPが5万9500ドルで、世界で最も裕福な国のひとつ。平均…