サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

「資本主義を離脱した国」キューバの豊かさ

 雑誌「食べ物通信」に「豊かなキューバ社会」(中野健太)の連載がある。カミさんがとっているので6月号をちょっと紹介。
 革命を起こし、資本主義から離脱、米国を中心とした諸国の厳しい経済制裁が長く、貧しい国キューバ
 しかし豊かな面がある。
 一番の豊かさは、日本などとちがい、人々は時間に追われる事なくあくせくせず、ゆったり流れる生活でストレスが小さいということだろう。
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 識字率は99.8%
 子どもたちは小学校から大学生まで無料で、大学生には生活費の支援金まで出る。日本とは大違い。
 コロナ禍で進学や卒業をあきらめたり、小中学生が自殺することなどないという。
 世界中から留学生を受け入れ、特に「ラテンアメリカ医学校」は貧しい国から留学生を受け入れ、延べ2万人が卒業したという。
 基本的に途上国の学生の学費は卒業まで無料、しかも寄宿舎つき。卒業した学生の多くは、母国の医療過疎地などで活躍しているという。
 ちなみに日本の私立医学部に学費は、最低でも1900万円、21校が3000万以上、最高は4700万円とか…。これは高すぎる。これじゃー金持ちの子どもしか医者になれない。そして、かかった金を取り返すのに必死だろうし、豊かな医療、本当の豊かな生活はできないのではないか…。
 日本には路上生活者が増えているがキューバにそんな人はいない。
 大量生産・消費・廃棄、人々は忙しく、家族もバラバラになりやすい、地球環境への負荷も大きい日本などの資本主義国よりも良い面がキューバにはあると思える。
 こんな記事をみると、マルクスが研究したように、資本主義以前の「共同体」社会の持続可能性に思いが至る。
 政治体制はキューバ共産党の一党政治で民主主義面で問題が多い。しかし民主主義国を標ぼうする米国や日本では貧困と格差が極端にまで広がり、米国みたいに他国への戦争ばかりしている民主主義って、自国向けだけの民主主義であり、偽りだろう。しかも、地球環境への負荷もずっとずっと多い。キューバの負荷は小さい。
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 キューバ、一度行ってみたいと思っていたが、ヒマなし、カネなし、飛行機乗らない宣言したので、あえなく断念。でも、情報は得られるし、心はつうじるようにしよう。
持続可能な社会の考察 - サスティナビリティ考