人間は、地球上で毎年毎年、83000万人ほども増えている。
これはドイツの人口と同じぐらいだ。
人口増の問題は、地球の限界との関係で重要なテーマだが、このテーマは、子どもを産む産まないと言う問題で、とてもセンシティブだ。
セルジュ・ラトーシュ著の「脱成長」を読んで少しは、整理できたと思う。
18世紀に6億人だった世界の人間は、わずか200年かそこらで11倍以上、70億人を超え、現在77億人以上になっている。そして2050年頃には、90~120億人になると予測されている。
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当然、地球は、無限の数の人間を養うことはできない。
人間が増え、一人ひとりが経済的に豊かになれば、物やエネルギーの消費、そして廃棄物も増える。
しかし、エコロジカル・フットプリントで考えると、人口増だけが問題と、そう単純でもないようだ。
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イタリアは人口が減少しているが、エコロジカル・フットプリントは増え続けている。
1人当たりの物質生産と消費、廃棄が増え、環境負荷が増えているからだ。
世界中の人が、米国人並みの生活をするなら60億人以上削減し、人口を10億人にする必要がある。
逆に、世界中が途上国の低所得の人々のような生活をすれば、130億人まで可能らしい。
今後さらに人口が増え、肉食習慣が増えていけば、地球の耕作地の33%を食肉用にしなければならないそうだ。
そうなれば 地球の生物生産量を大きく超えることになる。人間の食料生産どころか、生態系が土台から崩れてしまうだろう。
要は生産力至上主義、それを成り立たせている欲望あおる資本主義のシステムに問題がある。
それでも、人口は増えすぎているので人口漸減の方向へ向かう必要がある。
何より優先して、富裕層や先進国の人々の環境負荷を減らすように規制すべきである。