レジリエンスの時代のつづきです。
五章は究極の強奪 --地球のさまざまな圏と遺伝子プール電磁スペクトルの商品化--とある。
地球は、水圏、岩石圏、大気圏、生物圏という主要な圏のやりとりが行われている。その中で生物圏は地底から大気圏まで19㎞のそうとなり、それぞれの圏が作用しあって生命活動が行われている。
土壌は命であふれている。
1エーカー(4047㎡)には、ミミズが508㎏、真菌が1098㎏、細菌が680㎏、現生動物が60㎏、節足動物と藻類が404㎏、土壌1グラムには最近が10億も入っていることもあるという。
土壌ができるのには時間がかかる。たった1センチできるのに500年もかかるらしい。その土壌でしょくぶつが育ち動物が育ち捕食動物も育つ。
最近?歴史上はじめて「表土の喪失率が土壌形成率を上回った」そうだ。機械化、肥料、薬剤、遺伝子組み換えなどの現代農業が原因だ。
家畜の放牧も問題だ。地球上の氷におおわれていない陸地の26%が家畜のために使われている。世界の草原の20%が劣化しているという。
森林も限界を迎えている。大豆や放牧、パーム油を採るアブラヤシのプランテーション、木材製品のために森林は、熱帯雨林も寒帯林も破壊されている。加えて森林火災も年々大きくなっている。
熱帯雨林は炭素の吸収源だが、1990年代には人間が出すCO²の17%を吸収していたが、現在は6%に減っているという。
森林がCO²の吸収源から、逆の排出源に変わる日も多くない。
土壌に負荷をかけすぎている世界の産業、家畜、林業、大豆、パーム油、鉱業などを合わせると、1兆7000億ドルになるという。がだ人間含む多様な生物が棲む地球が死にかけていることに比べるとたいしたことはない。それらの産業も長続きせず破綻することになる。
(図はウィキペディアより)