「アメリカは日本を守らない」--米軍最強という幻想--のつづきです。
この本の第2章「日米同盟離脱と重武装永世中立主義」は、なかなか考えさせられ学びになった。
永世中立なんて、ほとんど学んでいなかった。
著者の北村淳氏は、日本について以下のように提案する。
①いかなる第三国の軍事衝突に際しても、軍事的には完全中立を維持する
②平時においてもいかなる軍事同盟関係にも参加しない
として、日米同盟から離脱し、「永世中立国」となる。
なるほど。いいと思う。
中立にも戦時中立と永世中立の区別がある。
スイスが永世中立国として有名で、長く定着している。
スイスの言語話者は、
ドイツ語 63.67%
フランス語 20.38%
イタリア語 6.46%
ロマンシュ語 0.48% その他 9.01% となっていて、言語国に多少の親和性があるのかもしれないが、スイスという永世中立国をしっかり守っている。(図:スイスの言語地域ーウィキより)
そして永世中立と言っても、国際条約として各国の承認に基づいたもあれば、自ら宣言し、他国に承認を求めない場合もあるし、事実上の永世中立国もあるようだ。
さらに永世中立を宣言し、各国が承認しても、第二次大戦のように、外国から侵略を受け、抵抗できない場合もあり、ある期間だけ永世中立だった国も多くある。
永世中立国になったとしても、国連加盟国に義務づけらる場合がある経済制裁とは違い、軍事制裁は義務ではないらしい。
日本が日米同盟をやめ、永世中立国になるには、ハードルは相当に高い。