サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

機雷除去を認めることの意味

 今日の「熊日」論壇。中島岳志北大院准教授が寄稿している。
 機雷除去を認めることの意味―なかなかおもしろい。
 一般には、機雷の除去なので、戦争や戦闘とはあまり結びつかないイメージがあり、「石油タンカーが通れなくなると困るから…」「と、安倍政権はそこが狙いなのかもしれない。
 これは米国が要求していると言うより、自衛隊の活動拡大が目的のような気がする。
 具体的には、イランが機雷ホルムズ海峡を封鎖、それを自衛隊が除去することを想定している。以前そんな話もあったが、今やアメリカとイランは、IS対策など中東政策をめぐって一定の協力関係にある。
 状況が変わって仮にイランが機雷を敷設するとしたら、対岸のオマーン側になる。これはイランのからオマーンへの宣戦布告、戦争となる。日本が米国の要請に基づいて、機雷の除去を行うとなると、オマーンへの集団的「自衛」権の行使であり、イランに対する宣戦布告・戦争となる。
 機雷の敷設や、その除去は、制空権、制海権が確保できなければできない。現実には、イランと米国の戦争がおきて、イラン側の戦闘力をなくしてからでなければ機雷掃海などできないだろう。そう柳澤氏の動画で聞いた。
 中島氏は「どんな政治家でも『今から侵略します』と宣言して戦争を始めたりはしない。必ず自国への『脅威』を語り、その危険に対処するための『自衛』を強調して戦争を行う。あらゆる戦争は『自衛戦争』を掲げて戦われる」と主張する。よく語られることだが、まさにそのとおりだ。
 そして「国民もメディアも、もっと強い危機感を持つべきだ」と強調する。
 安保法制問題の中身が複雑で多岐にわたり、国民が議論についていけない状態にあり、これが安倍政権側の狙いなら、私たちの方が、学習し、分かりやすい宣伝物をつくり知らせる必要がある。
 及ばずながら、私のブログもその方向で頑張りたい。