サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

大飯原発 再稼働差止め判決にカンゲキ

  今日の各紙の1面。良かったですね!
 福井地裁は、大飯原発の再稼働を認めない判決を出した。
 当然の判決を出すに、苦労も勇気も必要。樋口裁判長エライ!。
 なんせですねー その判決文が格調高く、しかも住民の感覚に極めてあっている。カンゲキです。
 国富の問題をこんなふうに断じている。
 「豊かな国土に国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失だ」と。
 被告の国は、原発稼働が電力安定供給、コスト削減や貿易赤字を減らすことを主張したのだろう。それに対し判決は、
 「多数の人の生存に関わる権利と電気代の高い低いという問題を並べて論じるような議論に加わり、議論の当否を判断すること自体、法的には許されない」としている。これは、福島の現状をみれば当然の結論と言える。
 その判断の憲法観として、「原発再稼働は法的には電気を生み出す一手段である経済活動に属し、憲法上は人格権の中核部分よりも劣位に置かれるべきだ」がある。そのとおりだ。
 他に、原発の冷却の必要性原電喪失の危険などの特性をのべ、再稼働は「地震大国日本で基準地震動を超える地震大飯原発に到来しないとの楽観的見通しだ」とした。
 福島原発事故の経験と回復されない汚染の現状から導き出され、国民の思いにそった当然の結論だろう。
 ただ裁判長、左遷されないか心配。抗告され、裁判はつづく。勇気が必要で歴史に耐えうる裁判長の判断に、今度は国民が応える番だと思った。
 厚木基地の騒音訴訟で自衛隊機の飛行差止めの判決も、歴史的なもので非常に良かった。司法も人によって、やるときはやる。私たちも頑張ろう。