サスティナビリティ考

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川内原発の再稼働 差し止め却下

 鹿児島地裁の前田郁勝裁判長は、住民が求めた川内原発の再稼働差し止めの仮処分の申し立てを却下した。
 新規制基準について、「科学的知見に基づき、不合理点は認められない。審査も厳格で詳細」とした。
 基準地震動について、「九電が詳細な調査を定め、安全性を確保。過去の超過は、東日本大震災前の指針で策定された地震動だった」とし。
 人格権について、「侵害は認められない」、などとして、高浜原発の仮処分と真逆の判決を下した。
 裁判官はもう一度、これまでの国の原発政策と、数々の住民の訴えを退けた司法の判断は妥当だったのか? なぜ司法が是とした原発に事故が起こったのか? 真摯に向き合うべきだ。 原発事故を起こした政府や電力会社に比べれば、原発判決への国民の批判の向かい方が弱かった事にあぐらをかいているのではないか。
 福島原発事故の現状はどうなってるのか? 事故の処理がいつまでかかるがわからないほどだし、汚染水を垂れ流し、10万人以上がふるさとに帰れず、家族をバラバラにして苦しめ人格権を侵害した。また場合によっては、使用済み燃料プールの倒壊などで、東日本壊滅の可能性だってあったわけで幸運だったと思わなければならない。
 規制基準は安全基準ではないので安全を保証したものではなく、同様の事が起こる可能性は否定できない。
 柏崎刈羽原発地震に見舞われ、火災も発生したが想定されていたことなのか? 建物が歪んで部屋に入れなかった教訓から、新潟県が指摘して免震重要棟が建設されることになり、事故前に福島原発に作られたからよかったものの、できていなかったらどうなっていたことか。
 過酷事故が起きた場合の避難計画なんて、およそ現実的ではなない。病人や介護が必要な人まで考えるとなおさらだ。