サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

レジリエンスの時代⑭ 地表の半分を自然保護区に

 レジリエンスの時代のつづきです。
 レジリエンスとは、逆境やストレスなどに直面した場合、それを克服し適応していく力のこと。
 地球環境を回復不能なほどに破壊し続けている人類は、生態系と惑星の回復に向けて、強く行動をすべき、しかも大急ぎで。という話。
 
 第11章は バイオリージョン(生命地域)統治の台頭
 ハーバード大のE・Oウィルソンは、著書「ハーフ・アース」で、「生命の本格的な第6の大量絶滅を防ぐには、今後、数十年間に資源や人員を大規模に投入し、地表の半分を自然保護区に指定しなおして、残存する生物多様性を維持する必要がある」と主張する。

 いいですね。
  大賛成。

 とりあえず南極条約を北極に拡大、宇宙、サイバーにも拡大する国際条約をつくろう。
 (条約の概要--①南極地域の平和的利用(軍事的利用の禁止)②科学的調査の自由と国際協力 ③南極地域における領土主権、請求権の凍結 ④核爆発、放射性廃棄物の処分の禁止 ⑤条約の遵守を確保するための監視員の設置 ⑥南極地域に関する共通の利害関係のある事項についての協議の実施 ⑦条約の原則および目的を促進するための措置を立案する会合の開催)
 陸地も海も空も宇宙も、人間のためだけにあるわけではない。
 岩石圏、水圏、生物圏、大気圏のそれぞれが物質循環の中で地球をひとつのシステムとして動かしている。
 とりわけ生物圏は、決定的に重要な働きをしている。
 人間が生息する都市や農村のあり方の改善が必要だが、それより先に、生物が多く棲む陸域、海洋域の回復へと進もう。
 
 「熱帯雨林は、単一栽培の農地の2倍の炭素を隔離する」
「地球上に存在するあらゆる種の2/3は自然林に生息しており[そのため]森林の維持は、大量絶滅を防ぐうえで不可欠だ」
 炭素の隔離と貯蔵は、熱帯雨林に限らず、泥炭地、ツンドラマングローブなども重要な役割を果たし、独自の生物種との関係性を維持している。
 海も同じだ。
 広範な海洋を自然保護区に指定し、経済活動、軍事活動を規制すべきだ。
 そうすればその周辺では、生態系が回復し、漁獲量が増えるだろう。
    (図:ウィキ)