サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

地球温暖化戦争②水の争い

 資源の次に争いになるのが食料だが、食料生産にも必要な水の確保も争いとなる。
 ヒマラヤ・チベットの氷河起源のアジアの大河は、黄河、長江、メコン、ガンジス、インダスなどがあるが、多くは国境をまたいでいる。この地域は人口の急増地帯で工業化も著しく、貧困から抜け出しながら豊かな国をめざしている。生産と消費が飛躍的に拡大する地域で食料も水も需要が急速に高まっている。上流の国が飲み水、工業用水、農業の灌漑用水などのために、ダムをつくり流す水を制限すれば、下流の国はたまったものではない。
 インダス川は、核を持つインドとパキスタンを流れ、上流部のカシミール地方をめぐって争いが続いている。温暖化が進み、自国民の食料自給さえ困難な時代になった時、おもいあまって核の使用にならないか?最悪な事態を想像することは軍事専門家の常識だ。先鋭化前の協力関係構築が大事と思う。

 「自然との和解を」―最近の西日本新聞の見出し。中村哲さんが頑張っているアフガンでは、異状気象で洪水らしい。せっかくの農業用水路も壊れたようだ。
 温暖化が進むにつれて、山岳地帯で貯水池の役割を果たした氷河が融けて、冬場から春先にかけては洪水がおこり、夏場は水が細くなる事態が進行する。パキスタンの洪水は異状気象による災害だが、次にやってくるのが旱魃なのか洪水なのかわからない。