小松泰信岡山大学大学院教授と紙智子参院議員の対談です。今週の「赤旗」日曜版から。
国土と国民、穀物を守る「穀防」の必要性を説く、小松教授。なるほどです。
今年は、自然災害が特にひどかった。地球温暖化と環境破壊のため、今後ますます、食糧の危機が心配されます。
世界の農業はこれから危機に瀕していきます。気候変動による干ばつ、洪水などに加え、人為的なものとして、過剰な地下水くみ上げや灌漑による水の枯渇が現実のものとなっていく。
人口増と豊かな食生活が進んでいくが、熱帯雨林を切り開くなど、農地はこれ以上広げられないし、大きな食糧の増産は期待できない。これから温暖化と気候変動の進行により、世界では水と食料の争奪が起こるだろう。
海外からの食糧の輸入がいつまでも続けられるはずはない。
60%もの食料(カロリー)を輸入する日本。世界的な異常気象が起こった時、日本は持ちこたえられるか? 見出しにあるように「農業は命の連鎖」、国民は穀民であることを自覚すべきだろう。
バーチャルウォーター(他国で食料生産にかかっている水の輸入量)、CO2排出などの環境負荷を払わない「市場の失敗」から抜け出し、正当な対価を地球環境と生態系に払うべきだ。その一部は農業に対して払われ、持続可能な社会へと流れるべきだ。
多雨で農業に適した日本、自然の恵みに感謝し、持続可能な〝食と農”へ急いで転換する時だ。大量の食品廃棄などトンデモナイ。