「シュミレーション日本降伏」という刺激的なタイトルのPHP新書を読んでいる。
著者は軍事社会学者の北村淳氏。
日本の自衛隊の島しょ防衛の訓練が、米軍との共同演習も含め、島しょ奪還となっていることに、不思議さをずっと感じていた。メディアの報道もその点に疑問を報じていない。
なんで、一回、相手国に占領させて、それから奪還なのか?と。
北村氏も、「いったん取らせてからしかるのちに取り返す」を愚策として、厳しく批判する。
「シュミレーション日本降伏」は尖閣諸島を中国に占領され、後から奪還しようとして、中国に反撃され、海自艦を相当数失い停戦・降伏するというもの。さすが専門家で、艦船やミサイルの種類ほか、軍事的な情報はいっぱい。
この想定では、米軍出動・参戦はないとしている。国民からすれば、以外に思えるだろうが両面ある。
一つは、米軍は頼りにならいので、日本も独自に軍事力をつけるべきだ。
二つ、それでも米軍に言いなりに兵器を買い、日米共同演習をやる事への疑問はさしはさまない。
あまり現実的ではないシュミレーションだ。
それは4年前の本だからか、対中戦争は、今は尖閣諸島よりも台湾戦争が直接の焦点になっている。
本の狙い、国民に軍事増強を思わせるには効果ある内容と言える。
私も専門家ではないので、知識的に学びながら、批判的な疑問を書いていきたい。