サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

大量廃棄社会② あなたが着ている服は誰が作ったの?

 昨日のつづき「大量廃棄社会」--です。
 売れないのに、作られる服。
 衣料品の供給(下着除く)は、90年代に12億点程度の供給で95%の消費率だったようです。しかし25年間たって供給量は倍以上に増えた。しかし消費量はほぼ横ばい。
 人口が増えなければ、消費量も増えないだろうに、なぜ?そんなに大量に作るのか?
 それでも、そこそこの利益を出すには、原価を抑える必要がある。その中心は人件費。バングラディッシュなどに、低賃金労働を押し付けながら大量生産し、大量廃棄する。
 水や化石燃料を大量に使いCO2をまき散らしながら作られ、運ばれ、そして多くは廃棄時に燃やされCO2として排出され温暖化を促進する。愚かとしかいいようがない。
 1万円くらいで売られている洋服の原価は2~3000円らしい。
 バングラディッシュの縫い子の時給は数十円らしい。990円のジーンズを作っているのは、月4~5千円の月給で、1日9に10時間以上もミシンを動かし働く女性がいる。
 農村から出て、都市部の縫製工場で働くために、女性は家族や子どもを家に残し、出稼ぎとして働いている。
 問題は、工場側というより、安さと目新しさばかり求める先進国の消費者だろう。またテレビや雑誌も、そんな実態を知らせるよりも、広告で欲望を煽り消費者を購買に向かわせる。
日本の大正時代の女工哀史みたいなこと、私たちが途上国に、強いているのではないか--。

 ものを作るとは、労働とは、本来そんなものではなく、使う喜びのための労働の喜びのはず。商品生産・資本主義の根本問題に行き着く。労働と自然の搾取。
 私のズボンです。カミさんのおさがりです。ほつれてきていますが、もうしばらくはきつづけます。どちらの方に作っていただいたか知りませんが感謝しながら--。
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 今一度、自分が今、着ている服を、持っている服を、誰がどうやって作ってくれたのだろうか?と想像してみるとよいと思います。