サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

「美味しんぼ」福島の真実編に寄せられたご批判とご意見

美味しんぼ」 福島の真実編に寄せられたご批判とご意見―を読みたくて、ビッグコミックスピリッツ6/2号を買いました。少し、引用しながら紹介します。
 各界の意見が賛否両論あって、どちらが間違いとも、本当とも簡単に判断はつきません。
 福島での鼻血や疲労感が、放射能の影響との判断には、医学の世界でも論争があり、それぞれの意見を出しています。
 ただ鼻血そのものは事実として、心理的影響による「後付けバイアス」(安斎育郎氏)かもしれませんし、「ペトカウ学説」による低線量長期被爆や内部被爆のほうが影響がある(肥田舜太郎医師)とし、チェルノブイリ基準では、住んではいけないような場所にいる子どももいるはずで、心配だとしている人もいます。
 山田真医師の、北海道、福島、福岡の小学1年生1000人の鼻血調査(2011年5月〜)は、福岡県が一番多く25.6%、北海道小樽が22.8%、福島市内10.4%だったそうで、放射能影響との関連は見いだせていない報告をされています。ただし、この方は福島の方々の避難には賛成し、同時に現実には避難の困難もあり、国が希望者に責任を持つべきと主張します。
 福島県の健康調査には情報操作や改ざんがあったり、健康診断や疫学調査に消極的だとの批判もあります。
 漫画に登場し、鼻血が出たとする井戸川前双葉町長は、1号機爆発時、3・5キロの地点にいて、放射性物質をもろに浴びたと経験を語っている。一ヶ月後、朝方に鼻血が出るようになった、と。(5/18西日本)
 私としては、医学的な判断は、素人なのでわかりません。でも、こんな事になった原因は、東電や国が怠慢だったために起きた原発事故にあります。矛盾や対立を生み出した責任は国と東電です。水俣病の時の同じです。議論は深めながら、現実のさまざまな解決そのものは、急いで東電と国にさせるべきと思います。
 ところが事故の解明も現場解決もしないまま、放射能が大した事がないので、線量が高いところにもどんどん帰ってきてくださいと、まるで解決したような雰囲気で、世論に抗してまで再稼働と輸出を急ごうとしている。
 国は、健康調査も疫学調査も最優先でレベルの高いものをやり、避難したい人は保障し、不必要な不安を取り除く責任もあると思います。そして情報開示も不十分な国家、その政府関係者や政権党が美味しんぼを批判する資格はないと思います。スピーディの情報を米軍に提供しながら住民に知らせなかったのはなぜ? 最近、朝日が報じた吉田所長の報告を公開しないのはなぜですか?
 まんがとしての表現は、取材にもとづき、許容範囲と思います。ジャーナリストの青木理さんの考えに賛成です。
 編集部の見解も適切と思いました。
https://www.youtube.com/watch?v=ajlb0XONPeQ:MOVIE
 児玉東大教授の発言
https://www.youtube.com/watch?v=8Yd2v2yvtJM:MOVIE