サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

中国「軍事強国」への夢」⑦ 科学技術

 9章は、科学技術の振興だ。
「科学技術こそが核心的な戦闘力であるという思想を打ち立て、重大な技術革新の自主革新を推進していく。そして技術革新型の人民解放軍を建設する」--中国共産党第19回党大会で語った習近平氏の政治報告を引用し、劉氏は科学技術の振興を強調する。
 科学技術が戦争を形づくる。戦争の変遷は技術の進歩と関連している。
 確かにそうだ。
 火薬の発明、銃、軍用機、核兵器、最近ではドローンや電子戦が重要な役割を果たし、技術の進歩が戦争の形をつくってきた。
 だがそこに人々の幸福はあるのか? 敗者は不幸のどん底におちるが、勝者の側にも犠牲者が伴い不幸は訪れる。
 核兵器の技術が人々を幸福にしたか? 現在でも互いに核の恐怖に怯えざるを得ない。
 技術による戦争での優位は、すぐに相手国が真似をし、標準化し世界に広がる。ある国がある軍事技術で追い抜き、別の国が追い抜く。
 終わりのない恐怖の再生産競争、無駄な資源と人的犠牲を互いに繰り返す不幸の悪循環だ。
 中国軍も米軍も力の信奉者だ。力こそ正義で勝つつもりでいる。
 とりわけ戦争を遂行する軍幹部・政治指導者らは、犠牲にならないで済むことも要因のひとつだろう。
 すべからず競争だ。宇宙に軍事衛星を無数にばらまき、サイバー戦、電波を流したり妨害したり、ミサイルを飛ばそうとしたり撃ち落とそうとしたり‥‥。
 
 人々を幸福にするのが本来の科学であり技術だ。21世紀だというのに、愚かなことだ。
 中国は、一党支配の独裁国家だ。それゆえの軍備拡大の危険な動きといえるかもしれない。
 一方、アメリカでは、再びトランプが大統領になり世界を混乱させようとしている。民主主義国家を自任しながら、なんというお粗末な民主主義だろうか。
 民主義国VS権威主義国家との比較は間違っている。双方とも軍事力信奉では、同じ国家といえる。
 経済力も技術力も持たない小さな国はどうすべきか? どうやって平和を保っているのか?
 (中国DF17 ウィキペディア
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 実は今日3月5日は、私の父親誕生日です。
 42年前、今から考えると26歳の若さで父親になった。
 民青の専従で朝から晩まで駆けずり回っていた頃。とりあえず病院で妻の出産には立ち会った。
 妻の純子さんも母親誕生日。
 息子の誕生日。

株4万円突破の国で給食が維持できない‥

 今日、株価が4万円を突破し、史上最高になった。
 円安で日本の価値が減る中での円換算での株高。
 日本は経済成長が止まり、賃金が下がり収入が減る中で貧困が広がる。
 税金や社会保険料は上がる国で史上最高の株高。
 大株主は日銀だが、バブルが暴落すれば、大損失。
 
 いまNHKのクロ現で、学校給食の維持が困難だと報道されている。
 子どもたちの給食1食の予算は260円ほどらしい。
 それが物価高で維持が困難になり、栄養士や料理師らが献立に苦労しながら食材を選んでいる。果物一切れを減らしながら、それももう限界。
 調理業者の倒産で高校で食堂が停止されたなども報道された。
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 アメリカの役にたたない兵器を爆買いし、軍事を2倍にする国の出来事だ。
 学校給食ですらまともに維持できない国が、能登地震災害すらキチンと手当できない国が、国を守るなんてできるはずはない。
 裏金政権党のなせるワザですね。関心は利権政治にしがみつくこと。

 クロ現では、学校給食費の無償化を進める自治体も紹介した。農業予算で農家を支援し、有機栽培の農産物を作ってもらい比較的安い食材を提供するというもの。しかも子どもたちにも美味しいと歓迎。
 こんな努力が広がって政治を主権者側が変えるようになってほしい。民主主義を実行する主権者だから。

中国「軍事強国」への夢⑥ 軍民融合

 中国「軍事強国」への夢のつづきです。
 10章に富国強兵の鍵となる軍民融合というのがある。
 国家競争力、社会的生産力、軍隊戦闘力の「三位一体」を進めようとするものだ。
 著者の劉氏は、これが進んでいたのが米国で、それが弱かったのでソ連は敗北したと解説。
 その要因はソ連が計画経済で市場経済でなかったため、経済成長が成長しなかったと。
 米国は軍用と民用の核心的技術の共通部分は80%に対し、中国は30%程度で遅れていて、これを改善しようというのが習近平氏。
 さらに人材育成の面でも、優秀な人材が軍隊に入れるように、著名な大学から卒業生が多く入隊してきているという。

 これらも含め、中国は米国の後追い、真似をしている。
 中国は市場経済を通じた社会主義へではなく、市場経済を通じた資本主義へのあと戻りをし、米国と張り合う強大な国家建設をすすめようとしている。
 しかしそれで、中国国民と世界の人々が自由で幸福になれるのだろうか?
 経済大国で軍事大国で戦争と武力行使ばかり続けている米国。多くの国民は本当に幸福なのだろうか?
 中国も米国を手本とし、同じ道をたどるのではないか?

 そして日本も中国と同じように、米国の真似をし、学術会議に介入し、兵器の輸出国になろうとし、技術に関連する秘密保護法を作ろうとしている。
 軍民融合ではなく、軍民転換こそ必要ではないか。
ja.wikipedia.org
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(写真ウィキ:1959年に国連に寄贈されたソ連の「剣を鋤に打ちかえる像」)

半田滋-「反撃能力」がもたらす日本の行く末

 今日は県弁護士会主題の憲法講演会があった。
 配布された資料は「敵基地攻撃と日米一体化、防衛費倍増は国民負担に」の表題。
 台湾有事をめぐり危険な道にするもうとする日本。
 どちらかといえば、自衛隊よりも政治家、自民党国防族の動きによるものが強い。
 シビリアンコントロールとは真逆で、政治家主導で軍拡を急ぐ。
 しかも型遅れ、使いものにならない米兵器を爆買いする。
 報道の責任が大きいといえるが、事態を認識できない主権者国民。
  質疑時間に私も一応、二つ質問。
 健軍自衛隊・西部方面隊司令部の地下化に関し、周辺住民の無関心状態にあるが、どうすれば認識がひろがるか。
 島しょ防衛について、なぜ?上陸を許したあとの奪還の日米共同訓練ばかりするのか。
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www.youtube.com

サクランボの花が咲き始める

 今日から3月です。
 サクランボの木の花が咲き始めました。
 昨年が3月6日ですから数日早いですかね。
 温暖化の進行が気になりつつ、
  サクランボがいっぱい実ってほしいと思いつつ、、
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 ピンぼけ。

半田 滋 講演会

 防衛ジャーナリストの半田滋さんの講演会があります。
 県弁護士会主催です。
  超オススメ。みなさんご参加を。
   私も行きます。
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中国「軍事強国」への夢⑤ マルクス、レーニン?

 昨日、イスラエル共産党議員の戦争反対への勇気を紹介した。
 世界には様々な共産党がある。
 野党の共産党は、平和主義で頑張っている党も多いが、とりわけ国家権力に握っている政権党には問題が多い。
 その最たる党が一党支配をつづける中国共産党だろう。
 中国「軍事強国」への夢の著者の劉氏も、中国共産党のエリート党員なのだろう。
 やたらと習近平氏を引用し、賛美している。

 劉氏の記述で、私が許せないのはマルクスの間違った引用だ。
 そに内容は、本質的にスターリン主義の引用とすべきだろう。
 1章に、習近平強軍思想とは何か、で2015年に習氏が軍の機関紙を発行する解放軍報社を視察し、指示した事が書かれている。
 それは4つの重要な構成要素で、
マルクス・レーニン主義理論体系において「マルクスレーニン軍事理論」
毛沢東思想理論体系において「毛沢東軍事思想」
③中国の特色ある社会主義理論において、「中国の特色ある軍事理論」
④第18回党大会以来の「党の軍事理論革新の成果」
 と発展し、強調したい事は、現在、実行しようとしている、④習近平思想に基づく軍事理論ということだろう。
 また、第6章のイデオロギー戦の部分で、
 西側が言う「報道の自由」に惑わされてはならない。
 「マルクス主義の報道観を樹立するためには、メディアの階級制と政治性を学ばなければならない。(中国共産党)党がメディアを管理する原則を実践していかなればならない。報道や宣伝は常に党に忠誠を誓い、信頼できる人間の手中に収めなければならない」とする。
 習近平氏の発言を多く引用し、「共産党員や軍人は、マルクス主義闘争観を打ち立てる」などと書いている。
 権威主義にもとづく国家主義は、なにかと自身の権威付けに過去の指導者をあげ頼ろうとする。

 レーニンは「民族自決権」を訴え、実践した。マルクスは軍事理論など展開していない。
 全く恣意的で誤解に基づく迷惑な話だ。(写真:ウィキ)