「サスティナビリティ」考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

操られる民主主義③ ビッグ・データと選挙

 操られる民主主義の続きです③ ビッグ・データと選挙について。
 2006年の米大統領選でオバマ陣営は、国中の有権者全員に一組の数字を振り当て、オバマに投票する見込みと、選挙運動を支持するかどうかを予測した。
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 2016年、トランプ陣営は、2億3000万人の国民に、約5000のデータポイントを設定し、データベース化してきた。このデータには商業ベースの情報源から購入したネットの閲覧履歴、購入記録、所得記録、投票記録、フェイスブックや電話調査で取集された記録もあった。これは共和党の指名競争に敗れたテッド・クルーズ陣営が集めたデータを移行したものだそうだ。で、狙いはカギとなるターゲットグループを分類し、定義づけすること。
 例えば、米国産車(フォード)に乗る人は、トランプの潜在的支持者である事がわかったそうだ。そこで車の購入記録を調べ、最新のフォード車を購入した人物を抽出、その人物があまり選挙に行っていなければ説得可能なターゲットをなる。
 選挙分析官は、16の激戦州においても、1350万人の“説得可能”有権者を特定し、これら有権者全員から当選ラインに達する数字をモデル化し、コンピュータを使って色分けし、遊説先や個別訪問の選定、電子メールの配信先、ダイレクトメール発送、テレビコマーシャルを、それぞれに相応しいコンテンツを作って行ったそうだ。
 「児童保護に不安を覚える働く母親」に定義された有権者には、「幸せだが、一抹の不安を覚える一家」という設定で、「あなたと同じように、トランプも胸を痛めています」とのメッセージをやさしい声で送るそうだ。もちろんトランプの脂ぎった顔も声も出さない。

操られる民主主義: デジタル・テクノロジーはいかにして社会を破壊するか

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