「朝日」の「耕論」--ウクライナ戦争 戦うべきか、否か---の続きです。
国際政治学者の篠田英朗さんの考えも、なるほど なるほど、だった。
戦争は嫌だし、やめた方がいいに決まっている。
でも相手がいきなり攻めてきた。どうする? 爆撃して殺害し、民間人にも残虐な事をやっている。
どうする?
ゼレンスキー大統領は、悩んだ末に決断。侵略者を排除するために武器を持って戦う。
「降伏した場合の占領下での犠牲者が、戦った場合の犠牲者より確実に少ないとは言えません」と篠田さん。
その通りかもしれない。ブチャやマリウポリの現状を見ると膨大な犠牲者だ。
さらに多いと想像できる犠牲者や残虐行為は、戦い解放されてこそ明らかになる。占領されたままでは、殺戮は隠ぺいされ、生きている人は隔離され、連れ去られどんな目にあうかわからない。場合によっては徴兵されウクライナ軍と戦わせられるかもしれない。
そして占領を許した場合、物言えぬ専制支配で弾圧される長期的な犠牲者も考慮すべきだろう。
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さらに国際社会の平和の規範、秩序の維持も重要だろう。
今回のようなプーチンの侵略戦争が成功し、ウクライナ東部や南部がロシアの占領下になって、実行支配が長く確立されれば、そこは事実上のロシア領となり、その地域は今のロシアと同じ物言えぬ弾圧と先制支配の国になってしまう。
ロシアが介入して支配したジョージアやチェチェン、シリアの地域から、武装組織がウクライナに来て戦闘している。やがて、ウクライナでロシアの支配を許したら、そこから他国侵略への民兵を送り込まれかねない。
だから今回の侵略を許してはならないし、侵略者の行為を失敗に終わらなせなければならない。
「やったもの勝ち」にしてはならない。
国連憲章が実行される国際規範にしていかなければならない。
そのために、自国民の生命、財産、幸福を追求する権利を、国が保障するための自衛権を行使しすることは当然だ。
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今回のプーチン・ロシアの行為を侵略戦争、戦争犯罪と認定し、断罪する事で、今後、米国、中国含むどんな大国であっても、同じような行為には、同じような判断が適用される規範として確立される事が大事だ。
アメリカのベトナム侵略戦争やイラク、アフガン侵略戦争、グレナダ、パナマ侵略、イスラエルのパレスチナ迫害や攻撃は、国際政治や世論から見逃されてきたが、これらもしっかりと検証し、教訓とすべきと思う。