サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

「人新世の資本論」25万部-売れすぎ?

 集英社がここぞとばかり広告を連続的に打ち、売れている「人新世の資本論」。25万部を突破した。
 チト、売れすぎ?売り込みすぎ? の感もあるけど、資本主義とSDGsなどに対し、新しい問題提起をしたことは大いに歓迎する。
 その後も、斎藤幸平さんは、あちこちの雑誌で対談、先日はNHK の「視点・論点」にも出ていた。
www.sbbit.jp
 斎藤氏への批判意見も出てきた。ぜひ議論をたたかわせ認識を高次に持っていってもらいたい。
 ひとつは「SDGsは大衆のアヘン」についてだろう。
 確かに「大衆のアヘン」はいいすぎやろ。ゴカイを招くかもしれない。マルクスは「宗教は大衆のアヘン」と書いた。
 企業や自治体がカラフルなSDGsを広告に出し、「やっている感」を漂わせていることは、私は好きではない。
 17つの目標はどれも必要なことだけど、持続よりも開発が目的の感じがする。よほど注意して、SDGsの本来のあり方を見失うことがないようににしなければ生産拡大、開発拡大になって持続的でなくなってしまう。
 先進国の市民としては、「やっている気持ち」に浸って、実際の環境負荷を途上国に押し付けているにもわからず、自己満足するだけかもしれない。
 もちろん私は、真に環境負荷を減らす有効なSDGsには賛成です。たぶん斎藤さんも。
(広告は「朝日」カラー)

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