2019年も今日で終わり。2010年代も今日で終わりです。
この十年間、多くの人が時間を有効に使い、成長したり、そして老いたりした。
でも、地球環境の回復・温室ガス排出削減では、指導者たちはとんでもないムダな時間にしてしまった。
時間って? 1年? 10年って? 時間は絶対なのか?今年の最後に時間の問題を書いてみたい。
「生物学的文化論」に「時間環境」という環境問題の章があった。著者の本川さんの発想がおもしろい。
動物によって時間の進み方が違い、エネルギーの消費量に比例して時間が早くなるという。
これは人間社会にも当てはまり、人間は機械とエネルギーをたくさん使い、便利=時間を速めている。
私も、電気をつけ、パソコンをつけて、今年もあと2時間半か…と時計を見ながら、急がないと…思いながらブログを書いている。
だいたい夜は寝るための時間ですが、夜中まで仕事をしたり遊んだり、毎日毎日、膨大な情報を受け取り処理し、忙しく人間生活の時間が早くなる。
いまの日本人は、食べる量のエネルギーの40倍(縄文人の40倍)もエネルギーを使っているので、縄文人の時間の40倍のスピードで流れている計算になるそうです。
動物としての体の時間は縄文人と変わらないのに、エネルギーを使って社会生活の時間が桁違いに早く、このギャップが現代人のストレスではないか?、と本川さん。
みんな疲れている。社会の時間に追い付こうとして、疲れ果てている。これが幸せというものか?と私も思う。
「時間というものは、私たちがその中で生きている環境と言える。私たちはその環境の中で生きている。環境は、いつも安定していてこそ、安心して生きていける。今や時間環境が、どんどん早くなっている」
「より早く、どんどん時間が加速しているのが現状。これは時間環境が破壊されいている…」と本川さん。なるほど。
エネルギーの大量使用による生活速度の加速が人を不幸にさせる…時間環境の破壊を食い止めるためには?
早い時間とゆっくり時間では、時間の質が違う。その時間の中で経験できることに違いがあり、生きている質そのものにも時間によって違いが生じる。
エネルギーの使い方しだいで、時間をデザインすることができる。ここはゆっくり時間、ここは少し速い時間に、など…。
ゆっくり時間、、
正月はゆっくり時間が訪れる時期です。家族と会い、友人と会い、ゆっくりなので昔話にも花が咲く…。
働きすぎ社会を転換し、地球環境への負荷を減らし、ゆっくり流れる時間の中で幸福を共感しあいたい。正月以外の日常も。
では、おやすみなさい。
私は、時間問題を題材にした児童文学「モモ」の続きを少し読んで寝ます。「時間貯蓄銀行」の灰色の男たちが面白くなってきたので。
adayasu.hatenablog.com