サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

プラネタリー・バウンダリーと持続可能な開発

 プラネタリー・バウンダリーと持続可能な開発(図他を引用)
 今、人々は、政治や経済、紛争など、人間社会の内部の問題にばかりに目を奪われている。
 みんな地球の上で自然の中で生きているとわかっているのだが、いつもは忘れてしまっている。
 社会と経済と環境は、並列に考えがちだが、
 図のように、豊かで幸福をもたらす人の社会・経済も、地球・自然にを土台にしている事を、あらためて自覚する必要がある。しかたがって、
 「経済は地球が安全に機能する空間内で発展し、社会に貢献する」という世界的な論理に移行していく必要がある、と説く。だれも異論はないだろう。
 しかし、現実には、地球と生態系に、気候変動、生物圏破壊、新人工物質排出、オゾン層破壊、海洋酸性化、生物地球化学フローなどの破壊をもたらしている。当然、人類の生存基盤も破壊している。(表参照--右の現在値はもっと高くなっている)

 この本では、移行すべき、新しい社会の定義を「地球上で安全で公正に活動できる空間内で、すべての人が良好な生活を追求すること」とする。
 そして3つのゼロの提起。
 ?炭素の排出ゼロ ?生物多様性の損失絶滅ゼロ ?農地の拡大ゼロ

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 資本主義もマルクス主義も、社会資本よりも、自然資本に注目した経済の提起を行うべきである。それは経済の外部性の問題だ。(市場の失敗)
 市場の現れていない、自然の正と負の経済性をキチンと反映させる事。
 水俣病は、水銀を閉鎖系の不知火海八代海に垂れ流して被害者を生み出した。
 いま問題になっている海洋プラスチックは、やがて世界の海で水俣病を同じような問題を引き起こすかもしれない。二酸化炭素の排出は、今はタダだが、温暖化や酸性化を進める危険なものとしてコストを負担させ、排出を抑制する事が必要だ。炭素税などで、負のコストを負担させ価格に反映させる。
 逆に、熱帯雨林などの自然は、CO2吸収、酸素排出、生物種の宝庫、人々に安らぎを幸福感をもたらす、正の経済性を認める事。(保全のためのコストを差し引く)
 人間が増えすぎて、活動が大きくなりすぎて、地球が小さくなった。
 地球・生態系への負荷を減らし、生き残りを図るべき。人類は。