「サスティナビリティ」考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

米中戦争−そのとき日本は①

 「米中戦争−そのとき日本は」って本を読んでします。
 ひとことで言うなら、「その時日本は」、「南西諸島を戦場に中国と戦争しなさい」と言っているような本です。
 著者の渡辺悦和氏は、元陸自東部方面総監でアメリカで軍事研究をしている人です。
 なので、軍事戦略については詳しくわかる面があります。
 しかし、多分に米国の国益・戦略にそって、日本の動きを合わせるような考えで、日本の本当の安全保障から言えば、とてもありえないと思う。
 米国は、接近阻止どころか、冷戦時代そのままに、同盟国に基地を前方展開し、いつでも他国に武力攻撃できる体制をとっている。
 中国は、自国防衛を理由に「A2/AD」という、中国への「接近阻止、領域拒否」の戦略をとっている。
 米軍は、これを打ち破り、中国の接近し、場合によっては、空軍と海軍で中国本土まで攻撃する「エアシーバトル」を戦略とする。
 そこで九州から沖縄、南西諸島に至る「第一列島線」内に中国軍を封じ込めて、その地域を戦場にして、自衛隊が中国軍と戦争をするシナリオだ。
 中国が台湾と紛争に至る場合、台湾を支援する米軍が発進する沖縄の米軍基地を中国軍が攻撃する場合、また公海を通過して外洋に出ようとする中国艦船を阻止する自衛隊と戦闘になる場合を想定している。九州・沖縄は、その戦争の当事者・戦場となる。
 米中紛争であるはずなのに、日本はそれに巻き込まれたり、あるいは積極的に米軍側として参加する立場に立とうとする。
 肝心の米国はと言えば、南西諸島で自衛隊が中国軍と戦闘している間、米空母は中国のミサイルが届かないところに一時退避し、安全策をとるという。これは米国から言えば当然の戦略だ。米国の軍人は覚悟しつつも安全策をとり、米国本国は地球の裏側で安泰、核戦争には至らせない。これが米国の安全保障。
 日本の安全保障、沖縄・南西諸島の安全保障、そこの住民の安全保障はどうなる?
 軍はあくまでも、国家のため、その指導部を最優先に守るものであり、犠牲は末端から強いられることになる。
 72年前に日本の国家が学んだ教訓は、強い相手には、つき従えと言う事だろう。強い国に従えば、何があろうと守ってくれる、守ってほしいと思い込もうとしいている。未熟でお人好し、犠牲がある場合は、国民民が負えばいいとの考えだろう。
 しかし72年前、日本の国民が学んだことは何か? これが問われるのは、当事者たる主権者国民だ。
 米国は、トランプが叫ぶ以前から、アメリカンファーストです。