サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

台湾有事と日本の危機」⑪

 台湾有事と日本の危機」(峯村健司著PHP新書)のつづき、これで最後です。
 峯村氏が2020年秋、安部首相にレクチャー。 
「台湾有事はまさに日本有事なんですね」ーと安部首相はつぶやいたそうだ。
 それ以来か、台湾有事=日本有事が拡散されているが、米軍や米アナリストのシナリオ通りだろう。
 軍事の論理。力の論理。それを支えるのは、事実を隠すことから始まる。 

 台湾の頼清徳氏が20日、新総統に就任して演説。中国は、反発し圧力として台湾周辺で軍事演習を行った。

 中国は、自制すべきだし、あくまでも平和的な方法で進むべきた。
 もし台湾を封鎖すれば、中国だって海洋運輸に影響が出て、台湾並みに経済的打撃は大きい。
 中国に対する日本の敵対的な姿勢、軍備配備もやめるべきだし、中国も軍事拡張をやめるべきだ。
 日本をけしかけるアメリカも挑発はやめるべきだし、関係国すべてが軍事によらない解決を行うべきだ。

 峯村氏が扱っていなかった問題で海上封鎖ならぬ、経済制裁・封鎖がある。
 なぜだろうか? 
 ウクライナ戦争を見ても、ロシアへの各国の経済封鎖がある。戦争に至る場合の前提でもある。
 台湾めぐって米中が争う時、日本は中国への経済制裁~貿易停止、中国資産の凍結をする覚悟はあるのだろうね。
 日本の資産も中国によって凍結される。これら一連の事は常識だが、まともな議論がないし、その自覚や覚悟がないままに、突っ走っている気がする。

 アセアン諸国こそ、その対話の姿勢、外交努力を行っている。中国海警局は、フィリピンへの圧力はやめるべきだ。
 何より日本は、憲法を無視し、日本を戦場かし、住民を危険にさらすべきではない。
 それぞれの国は、軍縮へ向かい、予算を社会保障や教育や暮らしや環境対策にあて、相互に潤うべきだ。
 
 そのためには、
①国家の外交努力への圧力を各国国民が政府に強めるべきだ。
②各国の平和運動が連携し、国民・住民に事態を知らせ、連帯・交流し、世界にアピールすべきだ。
③各国・国民とも、最大の、共通の脅威、人類絶滅の危機は、気候危機・地球環境問題だ。
 侵略によって奪われる土地は、相手国より海面上昇、海水となる。砂漠化による砂となる。台風や洪水、森林火災となる。
 これに対処し、食い止めることこそ、最大の共通利益だ。
 軍備拡張、予算投入、軍事技術開発、人的投入、、愚かなことは、相互にやめるべきだ。たがいの幸福のため、真の共通の敵に対処せよ。