サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

台湾有事、日本の選択② 日中共同声明

「台湾有事、日本の選択」のつづきです。
 「台湾有事は日本有事」。この言説があまり疑いを持たないまま、国民に浸透しているのはなぜだろう。
 そのことによって中国と戦争の準備をしているのに。
 しかも戦場は、住民がいる南西諸島、九州で、犠牲者が出る想定で避難訓練まで行っている。
 戦前の学童の疎開と同じだ。
 著者の田岡氏が早くから早くからしてきているのが「日中共同声明」の存在だ。主要メディアや軍事関係者、保守論壇が無視する重要な中国とのそして世界への約束事。
「日本政府は、中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認する」
中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言(降伏文書)8項目に基づく立場を堅持する」
とした。
 これを条約として国会で批准したのが「日中平和友好条約」だ。
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  米国も、台湾は中国の一部であるとの中国の主張に対し、「認識」し、「異論を唱えない」とした。その後、米国は、議会が「台湾関係法」を可決し、曖昧ながら軍事的な支援も続けている。
 国際的にも、台湾は国連加盟国ではないし、国際法上は中国の一部である台湾をめぐって武力行使に加担するのは明白な国際法違反となる。
 これらの当たり前のことがメディアに認識されておらず、国民もあまり知らないでいることだ。
 もっぱら、「中国が軍備を拡大している」「中国が攻めてくるかもしれない」との宣伝だけを受け入れている。双方の軍縮こそが平和への道だ。
 もっとも、法的に台湾が中国の一部とはいえ、武力で解決すべきでない。
 台湾側の独立、中国の武力併合も戦争への道で、アジアに戦争をもたらすものでやってはならない。