サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

台湾有事、日本の選択① 米側の議論

 「君たち、中国に勝てるのか」に対抗し、田岡俊次著の「台湾有事 日本の選択」を並行的に読んでいます。
 最後の5章で軍事評論家の田岡さんと元「朝日」記者・アークタイムスの尾形聡彦氏の対談。
 尾形さんは、「朝日」のワシントン特派員だったので、アメリカ側からみた日本についても詳しい。
 昨年の日米安保協議会委-「2+2」での日米双方の発言を紹介している。
 日本側の林外務大臣と浜田防衛大臣は、「中国はこれまでにない最大の戦略的挑戦だ」とライバル視する発言だった。
 しかし米国側のブリンケン国務長官、オースティン国防長官は非常に慎重で「対話は非常に重要だ」「世界中の国々から、アメリカ、中国、日本の3カ国の関係を責任を持ってマネージメントしてほしいという要望が寄せられている」と言っていた。
 「君たち、中国に勝てるのか」の著者ら、日本側は米国以上に中国に挑戦的で「台湾有事」を加熱させる議論を前のめりに進めている。
 中国ミサイルの射程内の日本の離島で中国艦船・航空機を狙う「海兵沿岸連隊-MLR」についても、海兵隊内で批判が出て激論になっているという。
 米軍が日本と太平洋で島をめぐって戦闘を繰り返して多大な犠牲を出したことを想定し、「これは海兵隊のやることではない。なんで島に籠って戦わなくてはならないんだ」と、正論と言える批判だ。
 となると、最終的に籠ってやってもらうのは自衛隊さんに、となるかもしれない。
 現在進行中の日米の共同軍事作戦、よくよく過去の日米戦争を振り返った方が本質がわかるというものだ。