サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

サンフランシスコ体制-過去・現在・未来

 転換期の日本へ(NHK新書)を読んでいる。その中のジョン・W・ダワーの「サンフランシスコ体制-過去・現在・未来」
 自民党が進める大軍拡・敵基地攻撃力の確保、その正面にある台湾問題などは、軍事面だけの報道に偏っているだけに、歴史的な視点で東アジア、日本を見ることが大事だ。それはサンフランシスコ体制と呼ばれる。
 日本は先の戦争で多くの国と戦ったが戦争終結の和平を結んだのは米国単独だけで、被害の大きかった中国などは米国の都合で除外された。(写真:ウィキペディアより-サ条約調印)
 サ体制の軍事的保障が安保条約に基づく米軍基地の存在。それは基地施設だけでなく、訓練などを行う区域も自由に使える。
 この安保条約は、かつて自民党以外はほとんどの野党が反対していた時期があったが、今や日本共産党だけが反対を貫いている。
 多くのメディアも安保・在日米軍を支持し、国民も支持している状態にある。
.
 沖縄県民の反対を押し切り、サンゴの海を埋め立てて最新鋭の基地をつくる、南西諸島にミサイルを配備し、中国とのミサイル戦争に向かおうとする、そのために自衛隊司令部を地下化し、周辺にミサイルが着弾して住民に被害が出ても、指揮命令系統を維持し戦争を継続しようとする。
.
 米国本国は太平洋に挟まれ安全だが、日本は戦場になる。台湾有事=日本有事だと自民政権、自衛隊幹部が説くから。しかし、台湾有事=日本有事ではない。こんな時こそ、歴史を振り返る事が必要だ。