今回の安保・戦争法をめぐって一番悪いのは、横畠内閣法制局長官だと思っていた。そのとおりだった。
昨日の「毎日」1面、おどろいた。紹介したい。
昨年7月、集団的自衛権の行使容認の閣議決定について、内閣法制局がわずか1日で審査を終え、しかもその議論の記録を残していないという。
なんということだ。こんな事が許されるのか?
よほど都合の悪い事があるのか?72年見解の時は時間をかけ、当然、各決済印がおされた公文書として記録が残っている。
集団的自衛権は憲法上許さないと、40年以上も国会で繰り返した答弁を変えるのに、議論の経過も議事録として公文書に残さないなんて法の番人か?…時の政府の番人ではないか。
堂々と記録できないほどに、何かやましいことでもあるのか?
経過は、昨年の6月30日に内閣官房の国家安全保障局から閣議決定案文を受領。
翌日の7月1日には、憲法解釈を担当している担当参事官が「意見はない」と担当者に電話で伝えたようだ。
わずか1日、本当に議論をしたのか?局内で反対や保留意見はなかったのか?公文書になっていない。
そもそも歴代の法制局長官は、憲法違反に触れる問題は、できませんと言ってきた。首相はそれを受け止めてきた。
ところが安倍首相は、人事権を使ってそれを突破しようとして山本長官を外務省出身の小松氏を長官に変えて憲法解釈を変えようとし、そのあとを受けた横畠長官が実際に変えた。
そんなことなら法律の専門家はいらない。コトバをこねくり回す法律作家がいればいいだけの話だ。
このことはもっともっと問題にすべきだ。
国民の共有財産・情報管理のあり方