イスラエル元将校らが紛争解決にむけ政治解決を求めた。 (赤旗11/5)
驚いた。
先のガザ攻撃で、子どもや女性など2200人もの人々を殺したイスラエル軍。
ネタニヤフ首相に書簡を送ったのは、退役した将校や対外特務機関モサド、弾圧担当の国家警察などの元幹部など106人。
内容は、サウジアラビアが提唱して2002年のアラブ首脳会議で全会一致で採択された和平案。
それはイスラエルが1967年の第3次中東戦争で占領した地域から完全撤退することなどを条件に、アラブ諸国がイスラエルとの関係を前面的に正常化するというもの。
元将校らは、「われわれは子どもたちの世代が平和のもとで暮らせることを願いながら過去の戦争をたたかってきた。しかし現実は、いまも子どもたちを戦場に送り、ガザで彼らが戦闘服でたたかっている姿を見続けているのだ」と強調する。
ガザの犠牲は痛ましく大きいが、攻撃した側のイスラエルの兵士も自殺を図ったり、PTSDに苦しむ人も少なくない。
紛争に原因のひとつは、時の権力者の政治基盤の強化のためだ。
テロと武力攻撃が相互の依存関係にある一方で、被害者双方が、被害をさける利益は共通のものだ。元将校らの勇気をたたえたい。
この考えがイスラエル国内、パレスチナや中東各国、イスラエルの最大の支援国の米国などに広がることを望みたい。