サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

ラダック“懐かしの未来”①

  “懐かしの未来”ラダックから学ぶ-でヘレナは、「ラダックの人々は(かつて)幸福感、生命力、精神力にあふれている」と書いている。
 体つきは均整がとれ、健康的。痩せている人はまれで、肥満はさらに少ないようだ。目立つほどの筋肉はないのに男も女も強靭でスタミナがあるらしい。
 ヘレナの体験で、「ある朝、私が住んでいた家の82才になるおじいさんが屋上からはしごを駆け下りてくるのが見えた。彼は生命力に満ちていて、私たちとお天気のことについて短い言葉をかわした。
 その日の午後、彼は息をひきとった。まるで眠るように、穏やかに座ったままであった」。いわゆる日本で言う「ピンピンコロリ」なのかもしれない。
 わたしの母の母も80数才まで元気で、しばらく臥せっていたかと思うとすぐに亡くなった。病院のベッドでチューブにつながれることもなく、家族にとっても自身にとって自然な終末だったと思える。
 かつてのラダックでは、哺乳期前後の乳幼児の死亡率は高かったらしい。しかし危険な時期を過ぎると、健康のレベルは高くなる。伝統的な暮らしでは、ストレスを感じることがほとんどなく、心の平安を維持しているから。
 日々の暮らしにくつろぎがあり、穏やかで、澄んだ空気を吸い、規則的に長い時間を過ごし、体を動かす毎日があり、精製していないものを食べている。つまり地元で生産された、環境汚染に無線な有機食品を食している。
 “自然とともに” 本質的に、これが人の幸福の原点のような気がする。