サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

メディア・コントロール①


 ノーム・チョムスキーは、民主主義社会とは2つの概念があるとし、一つは、人々が自分達の問題を自分達で考え、その決定に影響をおよぼし、情報へのアクセスができる社会。いわゆるリンカーンの「人民の人民による人民のための政治」として一般的な考え。
 それに対し、2つ目の概念に、「一般の人びとを彼らの問題にかかわらせてはならず、情報へのアクセスは一部の人間だけのものに管理しなければならない」とするもので、実のところこっちのほうが優勢だと指摘している。
 「新しい宣伝技術を使えば、人々が本来望んでいなかった事にも支持が得られる」と考えたのはウルター・リップマン。それを「とまどえる群集」と呼んだ。自分たちは特別に選ばれた、又は、努力したエリートだとなる。で、一般市民は「観客」で、行動に参加する人ではない。つまり民主社会の参加者ではなく、時々、決められたリーダーを選ばされるだけ。
 最近のウィキリークスが暴露したイラク・アフガンでの隠された真実を見れば、イラク戦争へ突き進む主要メディアが果した役割を見れば、これは多分にうなずける。
 国の財政赤字が「タイヘンだ!」「タイヘンだ!」だから「消費税増税ヤムナシだ」と一般人が言ったんじゃ信用されない。生活実感とも全く合わない。しかしそこで、メディア登場人物の学者や知識人・解説者が真顔で言えば「そうかもしれない」と思い、タレントが、おもしろおかしくわかりやすく断定すれば、じぶんに不利な事でも「そうだと思い始める」。財政難の中で大企業の法人税減税も、株収入の減税の継続は必要だと報道され、消費税増税も必要だと盛んに報道されれば、双方とも国民の支持がつくられる。
 テレビ出演者は、年収額を首にぶらさげて話すべし!。これが真実を知るひとつの客観的土台だと思うがいかがでしょうか?おそらく、貧しい人は、情報の主人公ではない…。

ノーム・チョムスキー(ウィキペディア)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%81%E3%83%A7%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC