サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

地球に住めなくなる日②進歩は正しいのか?

  以前書いた「地球に住めなくなる日」の続きです。
f:id:adayasu:20200315211018j:plain:w200:right 進歩が終わったあとの歴史 という章があって、初めて聞いた発想に、なるほど、と思った。
 この発想、ローマクラブの「成長の限界」の派生系かもしれない。
 私たちは、歴史を「進歩」として、正しいものと信じている。果たしてそうなのか? よくよく考えてみた方がよい。
 歴史を推進させる力は、はたして「正しい側」なのか?
 過去を見れば、文明に触れる前の先住民、農業革命以前の人類の方が持続可能な生活であったし、生態系と地球と共存していた。
 今、持続可能社会を求めているが、総体としては言葉だけのようだ。同じ、賢い人=ホモサピエンスなのに、過去の人、狩猟社会、初期農耕社会の人間の方が普通に持続可能をやってのけていた。だとしたら文明、科学、技術の発展とは何なんか?
 産業革命以来、CO2が280ppmから415ppmへ、全球温度も1.1℃上昇となった。
 だが勘違いしない方がいい。200年前から起こった変化にしても、CO2排出のほとんどの責任は、いま生きている私たちにある。
 気温上昇が温室効果ガスで起こると世間一般で知られるようになり、科学者と政府が対策を議論し始めてからの方が、排出量は圧倒的の多い。
 つまり、わかっていながら止めない、止められていない。今の私たちがどうするか?だ。
 歴史が途絶えてしまうと言うのに、歴史の進歩と思い込む愚かさ。
 進歩は人類生存の土台である生態系と地球のシステムを維持してこそ、そこまで人類の活動、その根源の欲望を制限してこそ可能だ。
 今や、進歩とは開発ではなく、開発、過剰な活動からの後退、撤退こそ進歩だ。
 

安全保障と気候危機

 私も会員である平和委員会の平和新聞が気候危機問題を特集している。
 安全保障は、国家の安全と同時に国民、人々の安全の保障のためだ。気候災害、温暖化災害の回避こそ、現在進行中であることから、最優先の安全保障であるべきだ。軍の役割だ。
 核戦争の危機が中心だった「終末時計」は、とうとう気候問題を危機の内容に入れ20秒、世界の終末へ時間をすすめた。
www.bbc.com
 確かに、核戦争は世界破滅の行為だ。絶対に避けなければならない。しかし今、核保有国の指導者がミサイルのボタンに手を置いているわけでもなく、指先が動いているわけでもない。
 しかし地球温暖化の戦争は、温室効果ガスを排出しながら豊かさを享受している多くの人々が、指導者とともに後戻りできない気候戦争のボタンを押し始めている。
 手は動かしている。その手を〝バシッ”と、払いのけなけねばならない。急いで!
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 米軍のCO2排出は、ポルトガルスウェーデンの排出量を上回る。2017年の米軍の排出量は5900万トンで世界55番目の「国家」に相当するそうだ(GKA)。
 イラク戦争のCO2排出は1億4000万トン(OCI)で膨大だった。
 米国、ロシア、中国、NATO、日本も含め、脅威はCO2と見定め、各国は国家間の争いと対立をやめ、自国のCO2排出とたたかうべきだ。
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あなた達に罪はない

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 赤牛は、まだ若い感じだった。
 雄牛は、やがて殺され食肉となってしまい人間が食べる。
 かわいそう。
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 古い牛小屋だったが、おとなしい牛たちに、不幸感は見えなかった。
 天気もよかった。イライラ感、焦燥感も感じられなかったし、見かけない人間がやって来ても、怯えるわけでもなく落ち着いてこっちを見ていた。
 世話していたのは、80才近いかな? と思えるような、おばあちゃん。
 思いを込めて世話をしていたように思えた。 阿蘇の外輪山側の農村で。
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 畜産が排出する温室効果ガスは極めて高いそうだ。
 様々な論文があり、どれが正しいのか分からない。でもそれなりの割合だろう。
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 牛のみなさんに責任はない。牛の行為でなく、人工授精で生まれたみなさんばかりだ。
 人間は、本当に身勝手だと思う。
 子どもの頃、うちで黒い牛を飼っていた。餌を刈ってきて、ワラをきって食べさせるのは私の仕事だった。牛に追っかけられ、怖くて泣きながら走って逃げたこともある。
 こんな映画もある。
adayasu.hatenablog.com
www.youtube.com
 

気候変動とめる! 若者の声

 今週の「赤旗」日曜版の見開きです。最近よく取り上げています。
 全国各地で「グローバル気候マーチ」の運動として、若い世代が動き始めています。 
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 この記事見て、大人の先輩年配のみなさんは、思われたでしょうか?。
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 先輩の大人たちこそ、もっともっと行動すべきではないでしょうか。
 若者の行動はとてもうれしい。でも先輩大人の責任が大きい。とりわけ先進国の大人はとてつもなく。
 責任を果たしようにも、果たせないほどに、残された時間はわずかです。
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 新型コロナ騒動で世界も日本も経済的打撃を受けています。飛行機は飛ばず、移動も少なくなっています。
 今年は、近年に珍しく温室効果ガスの排出が減るでしょう。過剰な生産と消費と廃棄、3割の食品ロスに、否応なく距離をとることを歓迎したい。
 気候危機回避は、感染症によってではなく、自発的に、経済社会システムの脱炭素・持続可能・地球回復へ向かうべきだろう。
 新型コロナ騒動なので、各国とも、戦争も紛争も軍事演習も兵器の開発も中止しよう。そんなお金は困っている人たちに回そう。民族紛争も宗教対立も中止、病気の快復を祈り、困っている人に手をさしのべしょう。
 成長成長と、駆り立てられた欲望を求め、あくなき過剰生産・廃棄をすることはない。この際、あくせくせず平穏に、家族そろって食事ができればいいのではないか。
 当然、生活が困難になっている人もいます。今後、さらに増えることにもなるでしょう。そんな人たちには、富裕層が大企業が、蓄積している富を分配する方が望ましい。富はもともと労働の固まりだから。
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 新型コロナの関係で、世界的に集会やパレードがやりにくくなっています。
 ですがグレタさんが呼掛け“ネットデモ”を呼びかけています。
 熊本の気候マーチでも下のように呼びかけています。 
www.facebook.com
 全国的な「マーチ日」の予定の4月24日(金)には、熊本でも、少人数でも行動し、ネットでアピールしようと計画中です。

地球に住めなくなる日

f:id:adayasu:20200317201551p:plain:w250:right 「地球に住めなくなる日」-いま読んでいます。
 地球に住めなくなる……、これをどう?とるか、ですね。
 私は、文字通り、そんな日がやってくると思っています。科学者が言っていることに説得力を感じて。
 今年は暖冬で、昨年はオーストラリアやブラジルで森林火災があり、日本では台風の被害も大きかった。
 少しづつ、地球温暖化による気候変動が起き、被害が大きくなっている。
 このまま進めば…… ということはない。
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 ある地点から、劇的な変化が起きて止まらない。異常現象が異常をよび連鎖、加速していく。閾値を超える。臨界点を超える。
 このまま進めば、地球はどうなるのか?人類はの未来は? 
 の問いは愚問だ。
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 地球が、どうこうする話ではない。 私たち、あなたたち人間は、どうするのか? 人類の選択しだい、ということだ。
 人間はこれから先、温室効果ガス排出どれほどやるのか? 産業革命以来の気温上昇を1.5℃に抑えるのか、2℃に抑えるのか?、4℃5℃6℃まで選択するのか? ということ。
 著者はジャーナリストで、世界中の科学者の研究や論文を紹介し、危機的現実を示している。
 産業革命以来と言ったが、そんな遠い昔の話ではない。化石燃料の燃焼の半分以上は、1989年以降の事だ。アメリカの議会でジェームズ・ハンセン氏が「温暖化」を警告してからのこと。第二次世界大戦後でいえば85%にもなるそうだ。それも日本を含む一部の先進国の。
 私の人生に重ね合わせるなら75%もの排出期間を生きてきたことになり、これから、さらに。
 何とか、しないと何ともならない。
 との思いから集まった「グローバル気候マーチ熊本」のメンバーの会合があった。
 今後の取り組みについて、いろいろ話し合った。みんな若いみなさんばかりで発想も豊かで新鮮だ。
 「住めなくなるまでに」、住めるようにしなければ、、と。

地球温暖化対策と逆行、蒲島知事の大空港構想

 県知事選の投票日が22日(日)と迫ってきた。
 配られてきた現職・蒲島郁夫候補の「選挙運動用ビラ」を見て、言っている事とやろうとしてい事が違うのではないかと強く思った。
 約束6(下の図-抜粋)に持続可能な社会(SDGs)を実現! とある。その三つ目に「地球温暖化対策などSDGsの取り組みを推進」とある。
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 これがこのとおりなら大賛成だが、「大空港構想」を実現!、を約束の(上の図)2番目に掲げる。
 CO2排出が多い飛行機をたくさん飛ばす「大空港」をつくって、どうやってCO2を減らすのか? 誰もが不思議に思う。
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 蒲島知事は12月議会で、2050年までの温室効果ガス実質ゼロを表明した。
 しかし蒲島県政が実際に進めようとしていることは、図の(県HPより抜粋)とおり。2051年までに国際線は10倍以上175万人、国内線も1.44倍も利用者を増やすことだ。国際、国内線合わせて今の約2倍622万人に増やす計画だ。これでどうやってCO2を減らすつもりか?
 この公約の矛盾について、ぜひ選挙中に納得いく説明してもらいたい。
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 大空港構想に関連している開発が空港アクセス鉄道の建設だ。予定している380億円ではとても鉄道は造れまい。イラストのように「熊本版シリコンバレー」まで構想しているが、技術力で日本を引き離して久しい台湾、韓国、中国から笑われるだろう。その前にこの愚かしさを県民が気づき指摘すべきではないか。
 鉄道建設には当然、CO2排出の多い鉄鋼、コンクリートを大量に使用する。建設時に、当然CO2排出は多くなる。電気も石炭火力発電所苓北町)の発電を減らし、再生エネ発電に切り替えるよう九電に迫らなけれCO2削減はできない。
 失敗続きの開発構想-「夢」が大好きな蒲島知事だが、県民を巻き込むのはやめてもらいたい。
 2030年まで、あと10年以内に温室効果ガスを半分にしないと地球温暖化は止まらず、気候崩壊を迎えると科学者が警告している。
 あと30年ほどで夏場の気温が何日も40数℃となり、木造家屋はほとんど吹き飛ばす巨大台風が襲い、1日で1000ミリ超えの豪雨が降り、海面上昇で高潮も広がると言われている。
 なんと愚かな事か。
  いえ、蒲島氏の事ではありません。彼らは、自己利益ためににやっている事。
  惑わされる方が、より問題を感じるべきではないでしょうか。いま。

ヒヨドリ

 メジロ用のエサ場にヒヨドリがやってきます。
  でもミカンんは振り子状態で、ホバリングもできず、あまり食べられません。
 メジロはカライモをフカしたものが好きです。
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 なんのつぼみでしょう。6月が楽しみです。
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