サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

平和国家はどこへ-「毎日」

 1日の「毎日」のトップ記事の「平和国家はどこへ」--1/3付けも含め関心を持って読んだが本質論が全くない。
 日本の自衛隊と台湾軍がひそかに協議しているはなし。台湾有事、日米作戦計画‥‥。
 日米共同統合演習「キーン・ソード23」でのオスプレイやAA7の動きも書いているが、「敵国に奪われた離島を奪還する訓練」と紹介する。
 なぜ?奪還する前に、領土防衛の日米演習を行わないのか? 自民党タカ派族、米軍シナリオ宣伝通りの危機煽りの記事だ。
 2019年、健軍自衛隊で行われた日米図上演習「ヤマサクラ」。九州北部の、これまた島しょ部の奪還する指揮所演習。なぜ奪われないための国土防衛の演習をしないのか、不思議でならない。取材班が疑問もなく記事にしていることにあきれてしまう。
 演習が終わったあと、ジョン・レノンのハッピークリスマスを流し、米軍へのサプライズ演出をしたそうだ。
 演出を支持した元陸将のコメントを紹介している。「『何かあったら一緒に日本を守る』という人を、米軍の中に何人つくれるかが重要なんだ」と。
 軍事同盟には、2つの懸念がある。
「戦争に巻き込まれる懸念」と「見捨てられる懸念」だ。日本にとって、どちらの懸念も重大な事態を招く。
 米中が戦争となる場合、戦場は日本と中国になる。中国は、かつてと違い、経済力は日本の4倍、技術力も高く兵力も多い。ミサイルの数は多いし、核弾頭だって持っている。
 その中国に、米国の指揮に従って正面から対決しようと軍備増強を強める日本。
 米国は本国にミサイルが飛んできて被害が及ぶ場合、日本を守るような愚かな事はしないだろう。自国の国益を考えれば当然だ。昇らせておいて梯子をはずされる……。
 その懸念を自民党タカ派自衛隊幹部も持っているから、不安で仕方がなく、米兵器を爆買いし、すり寄る事態となっている。おそらくこんな連中が、先の戦争が終わる間際には真っ先に逃げ帰るかもしれない。先の戦争で軍幹部連中は、兵士や国民には徹底抗戦、自決を強要しながら、我先にと本国に逃げ帰った。
 旧日本軍が本土を守る捨て石とした沖縄や先島諸島。今やミサイル中国に向けて並べ始めているが、そうなれば中国だって更にミサイルを増やすだろう。
 記事の最後の方に「見捨てられ懸念」に関連する結論はこんな風だ。
「日本はまず、自力で自国をしっかり守ることがもとめられる」と、ジャパンハンドラー・グレグソン米元国防次官補の言葉を紹介し、日本の軍備増強の必要性説いてまとめている。
 日本の大手メディア、「毎日」の取材班も、米国、自民党の言いなりだ。国民をいつか来た道に誘導している。無自覚にも。