サスティナビリティ考

地球環境、持続可能、政治・経済・社会問題などについて書いています。 メール kougousei02@yahoo.co.jp

台湾危機⑧ 米中対立と核ミサイル戦争

 布施祐仁著の「日米同盟・最後のリスク」のつづきです。この本では、過去の「あわや核戦争」、重大な危機について紹介しています。
 有名なのは、米ソ冷戦期、1962年のキューバ危機です。米国がソ連に届く中距離ミサイルをトルコに配備、ソ連核兵器配備で米国に追いつくため、米国の目と鼻の先に中距離ミサイルを配備。
 米国はキューバ海上封鎖。米ソとも核戦争の直前までいき、世界中が核戦争を覚悟するほどの事態になりました。
 危機は回避され、ソ連キューバから、米国はトルコからそれぞれミサイルを撤去、米国はキューバへの侵攻をやめました。
 しかし偶発的な核戦争の危機がありました。

米国の海上封鎖を突破してキューバに向かおうとしてソ連の潜水艦に米海軍が爆雷を投下しました。
ソ連潜水艦は核魚雷を搭載しており、攻撃を受けた場合は反撃できることから艦長は核魚雷で反撃っしようとしました。しかし直前、潜水艦部隊の指揮官が止め、潜水艦は浮上、ソ連に引き返し、核戦争は回避されました。
 潜水艦の中での生々しいやりとりは、
「B-59の核魚雷の発射には乗艦していた三人の士官(艦長サビツスキー、政治将校イワン・マスレニコフ、副艦長アルヒーポフ)の全会一致の承認が必要であった。通常、特殊兵器を搭載したソ連潜水艦において、その艦長は政治将校の許可さえあれば核魚雷の発射が可能であった。アルヒーポフはB-59では副艦長に過ぎなかったが、彼はB-4、B-36、B-130等の潜水艦小艦隊の司令でもあり、階級は艦長と同じであった。そのため、艦長は彼の承認も得なければならなかった。三人の間で口論が始まり、アルヒーポフだけが発射を拒否した(ウィキペディアより引用)」
 恐ろしいことです。こんな偶然が何回もつづくハズがない。(写真ウィキペディアソ連海軍のB-59潜水艦とその上空を飛ぶアメリカ海軍のヘリコプター)